木材

日本各地、世界中から様々な木材が新木場に集まります。
わたしたちはこれらの木の特性を生かして、様々なプロダクトを創りだしています。
ここでは、さまざまな”木”の特徴や魅力をご紹介します。


シウリザクラ

Siurizakura2

 

名称・・・シウリザクラ(Siuri cherry)

その他呼び名・・・

朱里桜(朱利桜、朱桜、朱理桜)(シュリザクラ)、ミヤマイヌザクラ、シオリザクラ、シオレザクラ

科目・・・バラ科サクラ(Prunus)属・落葉広葉樹・散孔材・離弁花類(被子植物)

学名・・・Prunus ssiori Fr.Schm.

産地・・・本州中部以北から北海道、千島、樺太、中国大陸東北部など。隠岐島から裏日本一帯、北海道にかけて自生。北海道日高地方からは良材が産出される。

色調・・・心材は赤みを帯びた黄褐色、紅褐色。辺材は淡黄白色、淡灰白色、淡黄褐色。しばしば不明瞭な緑から紫色の条があらわれ、材全体が緑から紫色を帯びていることがある。

性質・・・木理:通直、辺心材の境目:やや明瞭~明瞭、肌目:緻密、硬さ:やや軟~硬、腐食耐久性(耐朽性):弱~中、磨耗耐久性:強

気乾比重:0.67

平均収縮率%(柾目方向):0.17

平均収縮率%(板目方向):0.31

曲げ強度MPa:90~103*

圧縮強度MPa:40~44*

せん断強度MPa:11.2*

曲げヤング係数GPa:11.8*

加工性・・・鋸挽(ノコビキ):容易~注意、鉋掛(カンナガケ):容易~注意、釘打保持力:強、糊付接着性:良好~中、乾燥:中~やや困難、塗装性:中

用途・・・造作材、家具

楽器材、器具材、製図用T定規、大工用大型三角定規、彫刻、板材

価格・・・☆☆☆

メーカー・・・

一般流通サイズ・・・平割:27㎜、34㎜

 

その他・・・

木質はヤマザクラに似るが、やや軽軟で色が明るく優しい雰囲気がある。また材質はマカンバ材にも似ているが、濃い朱色で木目が素直な安定した材質である。斑の模様不明瞭。樹高20m、樹径0.5m。狂いや割れが少ない。製図用のT定規の用材として有名だが、現在では代替材のラミンで作られている。狂わなくて良いということで、定規関係に良く使われる。家具材として素直な木目の桜材として人気がある。量的にはまとまらない為、大量の需要は賄えない樹種である。花の印象からは桜の仲間とは思えず、穂状に白い花をたくさん付ける。


ジェルトン

Jeruton

 

名称・・・ジェルトン(Jelutong)

その他呼び名・・・

  ゼルトン、ヨーロピアンボックスウッド、ヨーロピアンライム、バスウッド(*1)

科目・・・キョウチクトウ科ジエラ(Dyera)属・広葉樹・散孔材・合弁花類(被子植物)

学名・・・

Dyera costulata Hook f.
Dyera costulata,D.lowii

産地・・・ボルネオのカリマンタンとマレーシア半島の台地の乾燥地に自生。サバ、サラワク、マラヤ、スマトラ。インドネシア、西カリマンタンのポンティアナック地区は有名。ニューギニアやフィリピンにはみられない。

性質・・・木理:通直~ほぼ通直、辺心材の境目:不明瞭、肌目:やや粗(~緻密)、硬さ:中庸~軟、腐食耐久性(耐朽性):弱、磨耗耐久性:弱

気乾比重:0.38~0.50

平均収縮率%(柾目方向):0.10

平均収縮率%(板目方向):0.25

曲げ強度MPa:53

圧縮強度MPa:35

せん断強度MPa:7.0~7.6

曲げヤング係数GPa:8.0

加工性・・・鋸挽:容易、鉋掛:容易、釘打保持力:弱、糊付接着性:良好、乾燥:容易、塗装性:中

用途・・・構造材、下地材、合板

集成材、引出しの側板、合板の心材、ハイヒールのかかと、下駄材、家具の芯材、模型材、箱材、鉛筆材

価格・・・☆

無節材(2000x210x34㎜)35万/㎥

メーカー・・・

一般流通サイズ・・・

 

その他・・・

心材、辺材共白色ないし黄白色、麦わら色、淡黄白色、黄褐色。光沢があり明るい色をしているが、古くなると部分的に黒ずむ。表面の仕上り良好。表面に付着したカビにより青く変色することがある。製材後のオガクズ除去や早期の人工乾燥処理が必要。乳跡(樹液孔)があるため、木材の板目面に大きなレンズ状の孔が現れるので、表面に出ないように使われる。斑の模様不明瞭。虫がつきやすい。変形材は少なく丸太は円筒形のものが多い。需要に比べ輸入量が少なく、市中在庫量は常に不足気味で推移している。樹径2m。木材はプライに良く似ている。木の幹や枝に傷を付けると流れ出てくる白い乳液(樹液)から天然チクルが採れ、チューインガムの原料となる。

 

*1:「バスウッド」というと、北米産でシナノキ科の別種類があります。通常はそのシナノキ科のことを指すと思います。というよりジェルトンをバスウッドと呼ぶことがあるかどうかも少し疑問な感じです。


シタン

Sitan

 

名称・・・紫檀(Rose wood、Black wood)

その他呼び名・・・

・ローズウッド(*1)

・本紫檀(ホンシタン)(シャムローズウッド、パユン(タイでの呼び名)、カムフン(クランフン)(ラオスでの呼び名)、トラック(トラク)(ベトナムでの呼び名))(*2)

・イーストインディアンローズウッド(インディアンローズウッド(インディアンローズ)、インドローズウッド(インドローズ)、ソノケリン(ソノクリン)(インドネシアでの呼び名)、パリサンダー(パリサンドル))(*3)

・ブラジリアンローズウッド(ブラジリアンローズ、ハカランダ(ジャカランダ)、白ジャカランダ(ホワイトローズウッド))(*4)

・手違紫檀(テチガイシタン)(チンチャン(チンチヤン)(タイでの呼び名))(*5)

・ココボロ(サザンアメリカンローズウッド)(*6)

・ホンジュラスローズウッド(ホンジュラスローズ、ニューハカランダ)(*7)

・アフリカンブラックウッド(アフリカコクタン、アフリカンエボニー、セネガルエボニー、グラナディラ(グラナディール、グラナディーロ))(*8)

・マダガスカルローズウッド(*9)

・アマゾンローズウッド(*10)

・ボンベイローズウッド(シッソーシタン)(*11)

 

科目・・・マメ科ソラマメ亜科ツルサイカチ(ヒルギカズラ)(Dalbergia)属・常緑広葉樹(一部落葉樹もあり)・環孔材的な散孔材・離弁花類(被子植物)

学名・・・

Dalbergia spp.

Dalbergia cochinchinensis (ホンシタン)、
Dalbergia latifolia (落葉、イーストインディアンローズウッド)、
Dalbergia nigra (落葉、ブラジリアンローズウッド)、
Dalbergia oliveri (テチガイシタン)、
Dalbergia retusa (ココボロ)、
Dalbergia stevesonii (ホンジュラスローズウッド)、
Dalbergia melanoxylon (アフリカンブラックウッド)、
Dalbergia baroni (マダガスカルローズウッド)、
Dalbergia squceana (アマゾンローズウッド)
Dalbergia sissoo (落葉、ボンベイローズウッド)などを含む

産地・・・世界の熱帯から亜熱帯に分布。

・ホンシタン(D. cochinchinensis ):タイ、ラオス、カンボジア、ベトナムなどの東南アジア沿岸地域

・イーストインディアンローズウッド(D. latifolia ):東インド、マダガスカル

・ブラジリアンローズウッド(D. nigra ):ブラジルのバイア州周辺

・テチガイシタン(D. oliveri  ):タイ、ミャンマー

・ココボロ(D. retusa ):メキシコ、パナマ、コスタリカ、コロンビアなどの中南米

・ホンジュラスローズウッド(D. stevesonii ):中米ホンジュラス

・アフリカンブラックウッド(D. melanoxylon ):タンザニア、モザンビークなどの東アフリカ

・マダガスカルローズウッド(D. baroni ):マダガスカル

・アマゾンローズウッド(D. squceana ):アマゾン川流域の比較的雨季、乾季の少なめな地

・ボンベイローズウッド(D. sissoo ):インド

色調・・・心材は赤紫褐色から紫色を帯びた暗褐色を呈し、黒紫色の縞模様を持つ。辺材は白っぽい淡色、灰白色。

性質・・・木理:交錯~やや交錯、辺心材の境目:明瞭、肌目:粗~やや粗、硬さ:硬~超硬、腐食耐久性(耐朽性):強~極強、磨耗耐久性:強

気乾比重:0.75(D.nigra)~0.84(D.latifolia)~1.04(D.cochinchinensis)

平均収縮率%(柾目方向):2.71

平均収縮率%(板目方向):5.8

曲げ強度MPa:116(D.latifolia)~208(D.cochinchinensis)

圧縮強度MPa:63(D.latifolia)~(D.cochinchinensis)

せん断強度MPa:14.3(D.latifolia)

曲げヤング係数GPa:12.3(D.latifolia)

加工性・・・鋸挽(ノコビキ):困難~やや困難、鉋掛(カンナガケ):困難~やや困難、釘打保持力:強、糊付接着性:良好~注意、乾燥:困難、塗装性:高

用途・・・造作材、家具

床柱、仏壇、高級家具、キャビネット、内装用、指物、唐木細工、象嵌、突板、ナイフの柄、器具、楽器、ギター

価格・・・☆☆☆☆☆~

メーカー・・・

一般流通サイズ・・・

 

その他・・・

マメ科ツルサイカチ(Dalbergia)属の広葉樹のうち、赤味を帯びた木肌を持つものを主とした樹木の総称。学名の欄で挙げた樹種の他、この属のさらに数種がシタン(ローズウッド)として知られている。唐木のひとつ。唐木といえばシタン、コクタン、タガヤサンを指す。斑の模様不明瞭。木質は緻密だが肌目は粗く、表面仕上げは良好で磨くと美しい光沢がでる。自動鉋による加工では逆目が生じる為、仕上げは竪鉋(たてかんな)かバフ研磨で行う。樹高15m~24m。新鮮な木材には、バラのような香りをもつものもあり、ローズウッドの名の由来となった。床柱の高級品の代表格はシタンの床柱。シタンは有名ブランドな為、少し色が似ている他の樹種に「~ローズウッド」のような名前を付けた紛い物が良く作られる。加工の際粉塵でかぶれることがあるので注意が必要。塗装は道管が不規則な為、中途半端な膜厚を付けると返って見苦しくなる。完全なオープンポアー仕上げか鏡面仕上げが行われる。

 

備考・・・

カリンもシタンに分類された時期もあるようです。中国では2008年現在もカリンはシタンの分類みたいですが。

 

*1:ローズウッドと言うと、南米産のクスノキ科の樹木もあるようですが、材木として使われるものではなく、精油を得て香料やアロマテラピーに利用されるものです。
また、一般にローズウッドと言うとイーストインディアンローズウッドを指す事が多く、厳密な意味での本来のローズウッドと言うと、ブラジリアンローズウッドを指すようです。
広義のローズウッドは8科20属にも及ぶようです。インド産の紅木(コウキ)(レッドサンダルウッド:Pterocarpus santalinus)も広い意味のシタンに含まれることがあるようです。


Honshitan3_3

*2:ホンシタン・・・暗紫褐色。交差木目が多く、イーストインディアンローズウッドより加工しにくい。
日本でいうシタンは厳密にはこのホンシタン(Dalbergia cochinchinensis )と呼ばれるタイ産のものを指すようです。しかしタイが原木伐採禁止になり、産地がラオスへ、そして今ではカンボジア、ベトナム辺りへと移っているようです。

 

 

 

 

 

 

East_indian_rosewood2_5

*3:イーストインディアンローズウッド・・・全体に紫色が強く、黒色の縞を持つ。
イーストインディアンローズウッドをホンシタンと呼ぶ場合もあります。
ソノケリンとは、イーストインディアンローズウッドをインドネシアで植林した造林木である為、成長が早いことにより木目が粗いと言われるようです。
イーストインディアンローズウッドや、ブラジリアンローズウッドのことをボンベイブラックウッドと呼ぶと言う資料も一部ありましたが、ボンベイブラックウッドと言えば同じマメ科のタガヤサン(Cassia siamea )を指す事が多いでしょう。
イーストインディアンローズウッドをボンベイローズウッドと呼ぶと言う資料もありました。

 

 

 

Jacaranda3_2

*4:ブラジリアンローズウッド・・・くっきりとした黒い筋が見られる。
ブラジリアンローズウッドはワシントン条約の絶滅危惧種に指定され、国外への移出が禁止されています。
ハカランダ(ジャカランダ)というと、南米産のノウゼンカズラ科のキリモドキ(Jacaranda mimosifolia)とも呼ばれる観葉植物もあります。樹高15mにもなる常緑樹のようです。もちろんここのマメ科のハカランダ(=ブラジリアンローズウッド)とは全くの別物です。ちなみにハカランダ(Jacaranda)はスペイン語読みで、ジャカランダは英語読みまたは現地ブラジルでの読みのようです。
ブラジリアンローズウッドをサントスローズウッドと呼ぶと言う資料もありましたが、サントスローズウッドは、同じマメ科のモラド(Machaerium scleroxylon )と言われる別属の別種類を指すようです。またブラジリアンローズウッドをバヒアローズウッドや、リオローズウッド、カヴィナ、ジャカランダパルドなどと呼ぶと言う資料もありましたが、その資料だけしか確認できず、詳細は不明です。ちなみにリオローズウッドとはカキノキ科のアフリカンエボニーを指すという資料もあります。
稀にブラジリアンローズウッドに対してもパリサンダーと言うことがあるようですが、一般的にはイーストインディアンローズウッドのことを指すでしょう。ちなみにリオグランデパリサンダーと言う樹木もありますが、これは上にも挙げましたモラドのことで、パリサンダーとは別物です。
白ジャカランダとは、白太(辺材)の部分が多いブラジリアンローズウッドの若木のことです。

 

Techigaishitan_2

*5:テチガイシタン・・・材色は変化に富み、ホンシタンより色は淡い。
シタンは古くから利用されているものの、その実態はあまりはっきりされていないようです。テチガイシタンについても、その正体について諸説あるとのことで、上でテチガイシタンに指定した樹種は、「そう言われている」程度でしょうか。
テチガイシタンのことを、ミャンマーではマタラン、ラオスではカンピと呼ぶという資料もありました。wikiの記事、もしくはその流用のものしか確認できず、詳細は不明です。

 

 

 

 

 

Cocobolo3

*6:ココボロ・・・色調は赤、黄、オレンジ、黒などを含み、明るめ。

 

 

 

 

 

 

 

 

Honduran_rosewood

*7:ホンジュラスローズウッド・・・桃褐色から紫色で、ブラジリアンローズウッドより明るいブラウンの色目。ホンジュラスローズウッドは古くからマリンバに使われているようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

African_blackwood2

*8:アフリカンブラックウッド・・・色味はコクタンに似ている。クラリネット用材として知られているのはこのアフリカンブラックウッドです。

 

 

 

 

 

 

 

 

Madagascar_rosewood

*9:マダガスカルローズウッド・・・ココボロとアマゾンローズウッドの中間の性質。マダガスカルローズウッドは、ブラジリアンローズウッドをマダガスカル島に移植して育てた木とも言われているようです。起源はそうなのでしょうが、この二つは学名も異なるように、生育地域や気候の違いから現在では別種と考えて良いと思います。
ボアデローズ(Bois de rose)と呼ばれ海外で流通しているDalbergia maritima や日本国内でパリサンダーの名前で流通しているDalbergia greveana の2種もマダガスカルローズウッドと呼ばれるらしいですが、詳細は不明です。

 

 

 

 

 

Amazon_rosewood

*10:アマゾンローズウッド・・・若干色に赤味がある。

 

 

 

 

 

 

 

 

Bombay_rosewood

*11:ボンベイローズウッド・・・黄褐色から暗褐色。少し赤味がある以外はイーストインディアンローズウッドに似ている。インド産のせいかボンベイローズウッドもインディアンローズウッドと呼ばれるようです。


シナ

Sina2

 

名称・・・榀(Japanese linden、Japanese lime)

その他呼び名・・・

シナノキ、赤榀(アカシナ、アカジナ)、リンデン、マダ

科目・・・シナノキ科シナノキ(Tilia)属・落葉広葉樹・散孔材・離弁花類(被子植物)

学名・・・Tilia japonica

産地・・・北海道、本州、四国、九州、及び中国。蓄積量の大部分は北海道

性質・・・木理:通直、辺心材の境目:やや不明瞭~不明瞭、肌目:緻密、硬さ:軟~中庸、腐食耐久性(耐朽性):極弱、磨耗耐久性:中

気乾比重:0.37~0.50

平均収縮率%(柾目方向):0.20

平均収縮率%(板目方向):0.31

曲げ強度MPa:64

圧縮強度MPa:34

せん断強度MPa:5.9

曲げヤング係数GPa:7.8

加工性・・・鋸挽:容易、鉋掛:中、釘打保持力:弱、糊付接着性:注意~不良、乾燥:容易、塗装性:高

用途・・・家具、合板

器具材、彫刻材、鉛筆材、マッチの軸木、割り箸、キャビネット、箱材

価格・・・☆

メーカー・・・

一般流通サイズ・・・

 

その他・・・

日本特産種。欧米で街路樹として親しまれている菩提樹(西洋科樹)とは親類。また類似種にアオシナと呼ばれる大葉菩提樹(オオバボダイジュ)があるが、シナに比べ一般に径が小さく、材の色が白い。シナは樹高20mに達し、樹径1.0mの大径木になる。一般に辺材の幅は広い。年輪は不明瞭。木質は均質。表面の仕上りは良好。木材中に含まれる糖のため、尿素樹脂接着剤による場合は接着不良を起こす。またセメントの硬化不良が起きる。さらに釘などの鉄汚染が材内の酸により発生する。ラワン合板が市場に出回る以前は、北海道産のシナ合板が多量に市場に出ていた。偽心あり。斑の模様不鮮明。木目が無いので合板に加工しやすい。但し、特殊な糖分を含んでいるためタイプⅠ級の合板は無い。シナ合板の表面材は色の白いアオシナが使われ、アカシナと呼ばれるシナは合板の裏面や中芯に使われる。シナの樹皮の繊維は強く、ロープや織物に広く使われる。不快ではない特有の臭いがある。

 

備考・・・

シナを「科」や「級」とも書きます。
ヘラノキとも呼ばれるらしいですが、ヘラノキ(学名:Tilia kiusiana)という別種類がありますね。シナ=ヘラノキとする資料は1つしか見つからなかったので、その他の呼び名には挙げませんでした。でもアイスクリームを食べる時に使う木製のヘラはシナやヘラノキで作ったりするらしいです。


シラカシ

Sirakasi

 

名称・・・白樫(Shira-kashi、Japanese white oak)

その他呼び名・・・

シラガシ、ホソバガシ、クロガシ(クロカシ)(*1)、樫(カシ)(関東地方での呼び名)(*2)、ササガシ

科目・・・ブナ科コナラ(Quercus)属・常緑広葉樹・放射孔材・離弁花類(被子植物)

学名・・・Quercus myrsinaefolia Blume

産地・・・本州中南部から四国、九州に自生。朝鮮南部、済州島、中国大陸南部にも分布。

色調・・・心材は帯褐色灰白色。辺材は灰白色。または心材、辺材共に淡黄色を帯びた灰褐色、淡い黄褐色~紅褐色、灰白色。

性質・・・木理:やや交錯、辺心材の境目:不明瞭、肌目:粗、硬さ:超硬、腐食耐久性(耐朽性):中~強、磨耗耐久性:強

気乾比重:0.74~0.83

平均収縮率%(柾目方向):0.23

平均収縮率%(板目方向):0.38

曲げ強度MPa:118

圧縮強度MPa:59

せん断強度MPa:17.6

曲げヤング係数GPa:13.7

加工性・・・鋸挽(ノコビキ):やや困難、鉋掛(カンナガケ):やや困難、釘打保持力:強、糊付接着性:良好~注意、乾燥:困難(~容易)、塗装性:中

用途・・・造作材

屋根材、敷居、器具材、車両材、船舶材、機械材、枕木、薪炭材、鉋台、農工具の柄、櫓、シタンの模擬材

価格・・・☆☆☆

メーカー・・・

一般流通サイズ・・・

 

その他・・・

シラカシはアカガシよりも若干寒さに強く、分布の北限が少し北に上がり新潟県と福島県を結ぶラインの端辺りになる。樹高約15~20m、樹径1m。年輪はあまりはっきりとはしていない。カシ類の特徴である大きい放射組織があるため、板目面には著しい樫目(かしめ:ゴマのような斑点模様)が見られる。また柾目面には虎斑(とらふ)が現れる。弾力性があり、曲げにも強い。斑の模様鮮明。あまり大径木にはならない。時に、せん孔虫やカミキリ虫の虫害を受けている場合があり、その幼虫の鉄砲虫が小指大の穴を材にあけ虫穴から腐食菌が侵入しボタン模様(暗色で不規則な変色部分)を材面に描く。ボタン模様は腐食菌の繁殖している部分に出る変色現象である。ボタン模様のある材の硬度は落ちないが、衝撃に対し異常に脆くなっている。また、樹幹の木口には不規則で縞模様のある偽心材があらわれ、これを俗に牡丹杢と称する。同属にアカガシなどがある。

 

備考・・・

シラカシの名は材色が白いことから、クロガシの名は樹皮の色が黒いことからきてるようです。

 

*1:クロガシというと、アラカシを指す場合もあります。
*2:カシというと、関西地方ではアラカシ、九州ではイチイガシを指す事があるようです。


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