2015.06.22
ミズメ

Mizume

 

名称・・・水目(Japanese cherry birch)

その他呼び名・・・

水目桜(ミズメザクラ)、夜糞峰榛(ヨグソミネバリ)、梓(アズサ)、アズサカンバ、サクラ、コッパダミネバリ

科目・・・カバノキ科カバノキ(Betula)属・落葉広葉樹・散孔材・被子植物

学名・・・Betula grossa

産地・・・本州、四国、九州の深山に生える。

色調・・・心材は紅褐色。辺材は黄色を帯びた白色。黄白色。心材の色はマカンバに比較すると赤身が濃いといえる。

性質・・・木理:通直、辺心材の境目:明瞭、肌目:緻密~やや緻密、硬さ:硬、腐食耐久性(耐朽性):弱~中、磨耗耐久性:{弱/中/強

気乾比重:0.60~0.72~0.84

平均収縮率%(柾目方向):0.18

平均収縮率%(板目方向):0.32

曲げ強度MPa:108

圧縮強度MPa:49

せん断強度MPa:14.7

曲げヤング係数GPa:13.7

加工性・・・鋸挽(ノコビキ):容易~中、鉋掛(カンナガケ):中、釘打保持力:{弱/強、糊付接着性:中、乾燥:中、塗装性:中

用途・・・造作材、家具

器具材、床材、機械材、床柱、洋風の内装用材、漆器木地、版木、柄

価格・・・☆☆☆

メーカー・・・

一般流通サイズ・・・平割:34㎜、60㎜

 

その他・・・

日本特産の材。蓄積量はあまり多くない。カンバのなかでは南方系で、関西より西でも目にすることがある。あまり大径木にはならない。樹高20m。年輪はやや不明瞭。表面仕上げは良好。割裂性は小さい。マカンバの特徴と同じく、製品になった時の安定性、材質の均一性などを持っている。木材の保存性は低く、辺材はヒラタキクイムシの害を受けることがある。材が硬くて弾力がある為、古くは梓弓(あずさゆみ)といってミズメで弓を作った。ミズメの名前は、枝でも幹でも傷をつけると水のように樹液をだすことからつけられた。この樹液には香りがあり、香気成分はサロメチール(サルチル酸メチルエステル)で、枝葉にもサロメチールのにおいがあるため、ヨグソミネバリとも呼ばれる。また、カンバの類は取引上よくサクラと呼ばれることがあり、ミズメも若い樹皮や材の外観がサクラに似ていることから、銘木界ではミズメザクラと称される。勿論サクラの類とは関係がない。家具や内装材にはミズメがサクラの名前で使われることが多く、現在では真正のサクラはほとんどないと思われる。

 

備考・・・

シロザクラやキングウッドと呼ぶという資料がありましたが、その一つしか確認できませんでした。真偽は不明です。ちなみにシロザクラと言うと色々あるようで、イヌザクラやミヤマザクラもシロザクラと言うようです。ただ建築用材でシロザクラというと、シラカバを指すことが多いでしょう。



2015.06.22
メープル

Haadomeepuru2

 

名称・・・メープル(Maple)

その他呼び名・・・ハードメープルソフトメープル

科目・・・カエデ科カエデ(Acer)属・広葉樹・散孔材・離弁花類(被子植物)

学名・・・

産地・・・北米、カナダ

性質・・・木理:通直、辺心材の境目:やや不明瞭~不明瞭、肌目:緻密、硬さ:やや硬~硬、腐食耐久性(耐朽性):弱~中、磨耗耐久性:強

気乾比重:

平均収縮率%(柾目方向):

平均収縮率%(板目方向):

曲げ強度MPa:

圧縮強度MPa:

せん断強度MPa:

曲げヤング係数GPa:

加工性・・・鋸挽:容易~やや困難、鉋掛:やや困難、釘打保持力:強、糊付接着性:良好~中、乾燥:困難、塗装性:{低/中/高

用途・・・造作材、建具、家具、合板

価格・・・☆☆☆~☆☆☆☆

メーカー・・・

一般流通サイズ・・・

 

その他・・・

カエデ科カエデ属の広葉樹の総称

 

備考・・・

日本語でいう「楓(カエデ)」のことですが、一般にメープル材と言えば北米、カナダ産のハードメープルを指す事が多いと思います。広い意味ではソフトメープル類も含めてメープルと呼ぶでしょう。



2015.06.22
メルクシマツ

Merukusimatu

 

名称・・・メルクシ松(Merkus pine)(*1)

その他呼び名・・・

メルクシパイン、マークスパイン(*2)、スマトラパイン、ラオスマツ、ベトナムパイン、カンボジアマツ、ミンドロパイン(フィリピンでの呼び名)

科目・・・マツ科マツ(Pinus)属・常緑針葉樹・裸子植物

学名・・・Pinus merkusii Jungh. et de Vriese.

産地・・・ミャンマーからインドシナ(ラオス、ベトナム、カンボジア)さらにフィリピン、インドネシア、マレーシアなど。

色調・・・心材は黄褐色~赤褐色。辺材は黄褐色~赤褐色、淡赤色。

性質・・・木理:通直、辺心材の境目:やや不明瞭~明瞭、肌目:粗、硬さ:やや軟、腐食耐久性(耐朽性):弱~中、磨耗耐久性:{弱/中/強

気乾比重:0.39~0.69

平均収縮率%(柾目方向):0.18

平均収縮率%(板目方向):0.30

曲げ強度MPa:114

圧縮強度MPa:48

せん断強度MPa:9.3

曲げヤング係数GPa:12.7

加工性・・・鋸挽(ノコビキ):容易~中、鉋掛(カンナガケ):容易~中、釘打保持力:{弱/強、糊付接着性:中、乾燥:中、塗装性:注意~中

用途・・・造作材

集成材、化粧ベニヤ、杭、パレット、箱、パルプ

価格・・・☆

メーカー・・・

一般流通サイズ・・・フリーバン:500x25x4200(集成材\250,000/㎥)

フリーバン:(600、500)x(36、30、25)x4200

 

その他・・・

二葉松の類。かつて天然のものがカンボジアからかなりの量が日本の市場に輸出され、その時カンボジアマツという名で呼ばれていた。カンボジアマツは日本のアカマツの代用として使われ、床柱にも適する。

 

【その他色調等】:独特の光沢を持つ。年輪はかなりはっきりとしているが、造林木の場合、特に幼齢の木材の年輪はそれほどでもない。このため、かつて天然木は高く評価され、造林木からの木材はあまり評価が高いとはいえない。年輪幅が一定であることが特徴。

【その他性質等】:日本産のアカマツ等に材質的に良く似ている。

【その他加工等】: 脂気が多いため塗装性が悪い。

【立木での性質等】:スマトラの山地にある造林地がよく知られていて、その造林地からの木材が日本に輸出されている。

 

*1:「メルクシ松」よりも「メルクシパイン」の呼び名の方が流通では良く使われている気がします。ただ調べた資料の中では「メルクシ松」と扱っているものが多かったのでトップ名称は「メルクシ松」にしました。
*2:マークスパインという呼び名は、メルクシパイン(Merkus pine)の英語読みなのでしょうか。自動車のマスタング(Mustang)をムスタングと呼んでいたようなものですかね?



2015.06.22
ヤマザクラ

Yamazakura2

 

名称・・・山桜(Wild cherrytree)

その他呼び名・・・

本桜(ホンザクラ)、桜(サクラ)、シロヤマザクラ、オオヤマザクラ(エゾヤマザクラ、ベニヤマザクラ)、カスミザクラ(オクヤマザクラ)

科目・・・バラ科サクラ亜科サクラ(Prunus)属・落葉広葉樹・散孔材・離弁花類(被子植物)

学名・・・

Prunus jamasakura
又はPrunus donarium Sleb. var.spontanea

産地・・・本州、四国、九州、朝鮮半島

性質・・・木理:ほぼ通直、辺心材の境目:明瞭、肌目:緻密、硬さ:中~やや硬、腐食耐久性(耐朽性):中、磨耗耐久性:強

気乾比重:0.48~0.62~0.74

平均収縮率%(柾目方向):0.17

平均収縮率%(板目方向):0.31

曲げ強度MPa:103

圧縮強度MPa:44

せん断強度MPa:9.8

曲げヤング係数GPa:11.8

加工性・・・鋸挽:容易~中、鉋掛:容易~中、釘打保持力:強、糊付接着性:良好~中、乾燥:中~やや困難、塗装性:中~高

用途・・・造作材、家具

器具、楽器材、彫刻材、燻煙材(スモークチップ)、版画の台木、ソロバン玉、漆器の木地、薪炭

価格・・・☆☆☆☆☆~

無節材(2000x210x34㎜)200万/㎥

メーカー・・・

一般流通サイズ・・・

 

その他・・・

蓄積量は少ない。年輪はやや不明瞭~やや明瞭。心材は褐色で時に暗緑色の縞模様を呈する。磨くと光沢が出る。均質で狂いは少ない。粘りがあり、もろくない。斑の模様不鮮明。樹高20m。割裂しやすいので注意が必要。生育中の虫の害を受け易い。その為か、材にはその傷あとが癒合した組織(ピスフレック)の小さい斑点が多数出ている。ヤマザクラは日本で最もポピュラーで香りの強い燻煙材として人気が高い。樹皮は秋田県角館町の樺皮細工という工芸品などに使われている。家具材などでサクラといっているのは、ほとんどがカバノキ類である。日本に自生するサクラ類には大島桜(オオシマザクラ)、エドヒガン、マメザクラ、丁字桜(チョウジザクラ)などがあり、これらの材はヤマザクラとほぼ同様。その他サクラ類には、本州中部以北、北海道、南千島、サハリン、中国東北部、シベリアなどに分布するシウリザクラ(Prunus ssiori)、北海道、本州、四国、九州に分布するウワミズザクラ(Prunus grayana)など多数の種類、品種がある。木材として利用される量は少なく、むしろ貴重な材料となる。ヤマザクラの樹皮の内側から桜皮と呼ばれる生薬がとれ、煎じて咳の薬としたり、エキスを鎮咳薬として使う。マカンバあるいはミズメなどのカンバ類の木材のことをサクラ、あるいはカバザクラ、ミズメザクラと呼んで、あたかもサクラ類の木材であるように取り扱っているが、カンバ類は色がやや似ている程度で、材面はずっと均一で変化がない。それらと区別するためにヤマザクラはホンザクラと呼ばれる。

 

備考・・・

ヤマザクラの学名は2つあるようです。学名をつけるのに分類学上混乱があったことが原因のようです。ちなみにvar.spontaneaとは「自生する」という意味の学名らしいです。



2015.06.22
ラジアータパイン

Rajiatapain2

 

名称・・・ラジアータパイン(Radiata pine、Monterey pine)

その他呼び名・・・

ラジャータパイン、ラジアタ松(ラジアタマツ)(ラジアータマツ、ラディアタマツ)、ニュージーランド松(ニュージーランドマツ)、ニュージ松(ニュージマツ)、チリ松(チリマツ)、モントレーマツ、モントレーパイン

科目・・・マツ科マツ(Pinus)属・針葉樹・裸子植物

学名・・・Pinus radiata

産地・・・ニュージーランド、オーストラリア、チリ、南アフリカなど。原産は北米のカリフォルニア(モントレー地区)。

性質・・・木理:通直、辺心材の境目:明瞭~やや不明瞭、肌目:粗~やや粗、硬さ:やや軟~硬、腐食耐久性(耐朽性):弱、磨耗耐久性:強

気乾比重:0.44

平均収縮率%(柾目方向):0.10

平均収縮率%(板目方向):0.24

曲げ強度MPa:69

圧縮強度MPa:32

せん断強度MPa:8.8

曲げヤング係数GPa:8.3

加工性・・・鋸挽:良好~やや困難、鉋掛:中~やや困難、釘打保持力:強、糊付接着性:良好、乾燥:良好~やや困難、塗装性:注意

用途・・・構造材、下地材、建具、家具、合板

ウッドデッキ、梱包用木箱、パレット、割箸、パルプ、杭、集成材、床材

価格・・・☆

  • メーカー・・・

一般流通サイズ・・・シキ板:200x27x4000(一等\50,000/㎥)

 

その他・・・

南半球で広く植栽されている。日本に大量に輸入されているのは全て造林木。年輪幅が非常に広いことが多い。また大きい節が多数出る為木材としては低い評価を受けている。大きな節が出てくると加工しにくくなるが、節の無い部分の加工は容易。成長の早い樹の幹の髄に近い部分では年輪があまりはっきりしないことが多いが、外側へ行くとマツ類らしい年輪を形づくるようになる。樹心に近い部分の強度は低い。葉が三本一組になる三葉松の仲間。成長が非常に早い木で、20年で樹高25~30mになる。ニュージーランドでは植林してから25~30年サイクルで伐採し植林する輪伐で木材を生産している。斑の模様不明瞭。仕上り面は良好。マツ科特有の樹脂が非常に強い。防腐処理をして一般構造用材に使われるが、建築では主に下地材として使われる。



2015.06.22
ラミン

Ramin2

 

名称・・・ラミン(Ramin)

その他呼び名・・・

メラウィス、南洋桧(ナンヨウヒノキ)

科目・・・ゴニスチラ(ジンチョウゲ)科–(Gonystylus)属・広葉樹・散孔材・離弁花類(被子植物)

学名・・・Gonystylus bancanus Kurz.
Gonystylus macrophyllus

産地・・・東南アジア、ニュージーランドを経て太平洋地域、ザハ、サラワク、インドネシア、マレーシア、ボルネオ、マラヤ、フィリピン、スマトラ、ニューギニア、ソロモン諸島、フィジー

性質・・・木理:ほぼ通直、辺心材の境目:不明瞭、肌目:やや緻密~やや粗、硬さ:やや硬、腐食耐久性(耐朽性):弱、磨耗耐久性:強

気乾比重:0.52~0.72

平均収縮率%(柾目方向):0.21

平均収縮率%(板目方向):0.39

曲げ強度MPa:118

圧縮強度MPa:67

せん断強度MPa:11.8

曲げヤング係数GPa:14.2

加工性・・・鋸挽:容易~中、鉋掛:容易~中、釘打保持力:弱、糊付接着性:良好、乾燥:容易~やや困難、塗装性:中~高

用途・・・構造材、下地材、造作材、建具、家具、合板

床材、廻り縁、玩具、家具の表面材、引き出しの側板、梱包材、内装材、装飾材、器具、箸

価格・・・☆☆

無節材(2000x210x34㎜)50万/㎥

メーカー・・・

一般流通サイズ・・・

 

その他・・・

一般に小径木が多い。樹径1.0m。違った丸太でも色合いが均一。表面の仕上りは良好。板目面、柾目面に導管の条(條)がその中に入っている物質のために赤色になって浮き出ている。乾燥時や釘打ち時に割れやすいので注意が必要。斑の模様不明瞭。水中貯木や乾燥の際など、悪臭を発することがある。樹皮に硬く尖った繊維があり、皮膚に刺さると傷みやかゆみを感じる。脆性あり。ボルネオ島に量的にまとまった蓄積があり、ラワン丸太の全盛期にも合板用材としてではなく製材用として大量に輸入されていた。欠点は、乾燥していない状態では青変菌の害を受けやすく、青色のカビが材の中に入りやすい。空気に触れると青カビによる変色が早く発生し海中に貯木している時でも空気に触れている部分の白太はすぐに青変する。その為、早く含水率を下げる必要がある。1978年にインドネシアでは丸太の輸出を禁止し、製材品としての輸出を奨励。さらに2001年4月、伐採・商業取引の禁止令を出した。またインドネシア政府は、自国からのラミンの輸出割当量をゼロにすることをワシントン条約事務局に通告している為、同国の輸出許可証がない限り、日本ではインドネシア産ラミン材は輸入不可となる。

 

備考・・・

ちなみにアガチスも南洋桧(ナンヨウヒノキ)と呼ぶようです。



2015.06.21
ラワン

Rawan2

 

名称・・・ラワン(Lauan)

その他呼び名・・・

セラヤ(サバでの呼び名)、メランチ(マレーシア、インドネシアでの呼び名)、フィリピンマホガニー(英名での呼び名)

科目・・・フタバガキ科–(–)属・広葉樹・散孔材・被子植物

学名・・・

産地・・・フィリピン、マレーシア、インドネシア、インド

性質・・・木理:交錯、辺心材の境目:明瞭、肌目:粗、硬さ:軟~中、腐食耐久性(耐朽性):弱~中、磨耗耐久性:{弱/中/強

気乾比重:0.38~0.64

平均収縮率%(柾目方向):

平均収縮率%(板目方向):

曲げ強度MPa:

圧縮強度MPa:

せん断強度MPa:

曲げヤング係数GPa:

加工性・・・鋸挽:容易、鉋掛:容易、釘打保持力:{弱/強、糊付接着性:{良好/不良、乾燥:やや困難、塗装性:{低/中/高

用途・・・造作材、合板材、家具用芯材

価格・・・☆

無節材(2000x210x34㎜)30万/㎥

メーカー・・・

一般流通サイズ・・・平割:24㎜、34㎜

 

その他・・・

フタバガキ科の広葉樹の総称。「ラワン」はフィリピンでの呼び名。きわめて多数の種類が含まれる。大きくホワイトラワン、レッドラワンに分けられる。ヒラタキクイムシなどの虫害にあいやすい。フタバガキ科の通性として垂直樹脂道を多くもつ。材色により便宜的に3グループに分ける。赤ラワン類にはタンギール、レッドラワン、マヤピス、アルモンなど、白ラワン類にはホワイトラワン、バグチカンなど、黄ラワン類にはマンガシノロなどが含まれる。日本の合板用材の最も主要なものであり、パーティクルボード、ファイバーボードの原料として大きい部分を占めている。材組織は均一で光沢に富むが、大きな気孔が見られる。乾燥時に狂いが出やすい。

 

備考・・・

「ラワン」という樹種はないんですね。「SPF」の名称と似たような感じでしょうか。でもSPFはどれも見た目が似てますけど、赤ラワンと白ラワンじゃ見た目が全然違うと思うのです。・・・でも塗装すれば判らないですか。



2015.06.21
リュウキュウマツ

Ryuukyuumatu2

 

名称・・・琉球松(Ryukyu-matsu)

その他呼び名・・・

琉球赤松(リュウキュウアカマツ)、マーチ(マチ、マチィ)(沖縄での呼び名)、沖縄松(オキナワマツ)

科目・・・マツ科マツ(Pinus)属・常緑針葉樹・裸子植物

学名・・・Pinus luchuensis Mayr

産地・・・沖縄地方の海岸付近に生育。

色調・・・帯黄褐色。

性質・・・木理:通直、辺心材の境目:–、肌目:–、硬さ:–、腐食耐久性(耐朽性):–、磨耗耐久性:弱

気乾比重:

平均収縮率%(柾目方向):

平均収縮率%(板目方向):

曲げ強度MPa:

圧縮強度MPa:

せん断強度MPa:

曲げヤング係数GPa:

加工性・・・鋸挽(ノコビキ):容易、鉋掛(カンナガケ):容易、釘打保持力:強、糊付接着性:–、乾燥:容易、塗装性:–

用途・・・

庭園樹、盆栽、保安林、街路樹、工芸品、集成材として内装・家具・フローリング材

価格・・・

メーカー・・・

一般流通サイズ・・・

 

その他・・・

沖縄県特有の木。日本のアカマツやクロマツと同じ二葉松類。樹高20m。年をとるにしたがって、樹冠が傘形になり美しい枝ぶりを見せる。潮風害に強い。直材が少なく、ヤニが多い。反りやすく割れやすいが強度は高い。沖縄県の県木に指定されている。銘木として観賞されているものに、国の天然記念物に指定されている久米島の五枝の松がある。

 

備考・・・

用途の欄を見てもらえば判ると思いますが、建築用にはほとんど使われていないようです。シロアリがわきやすい、という話もあるからでしょうか。
2003年に沖縄県南大東(みなみだいとう)小学校で、県内の木材の利用促進の観点から、リュウキュウマツで作った学習机といすのセットが導入されています。
2001年に輝北プレスウッド社(鹿児島県)が、リュウキュウマツを原料とした構造用LVLを開発しています。



2015.06.21
レッドウッド

Redwood2

 

名称・・・レッドウッド(Redwood)

その他呼び名・・・

セコイア、コーストレッドウッド、セコイアスギ、セコイアメスギ、カリフォルニアレッドウッド、赤杉(アカスギ)、センペルセコイア、イチイモドキ、アメリカスギ

科目・・・スギ科セコイア(Sequoia)属(*1)・常緑針葉樹・裸子植物

学名・・・Sequoia sempervirens Endlicher

産地・・・アメリカの西海岸。カリフォルニア北太平洋岸の肥沃な大地にのみ自生。

色調・・・心材は淡い赤色ないし赤褐色、暗赤褐色。辺材は帯黄白色。

性質・・・木理:通直、辺心材の境目:明瞭、肌目:やや粗、硬さ:軟~中(硬め)、腐食耐久性(耐朽性):強~極強、磨耗耐久性:強

気乾比重:0.45

平均収縮率%(柾目方向):0.07

平均収縮率%(板目方向):0.14

曲げ強度MPa:61

圧縮強度MPa:35

せん断強度MPa:6.4

曲げヤング係数GPa:8.8

加工性・・・鋸挽(ノコビキ):容易、鉋掛(カンナガケ):容易~注意、釘打保持力:強、糊付接着性:良好~中、乾燥:良好~やや困難、塗装性:中

用途・・・造作材

屋根材、住宅の外壁材、木製サッシ、外部フェンス材、橋梁材、サイロ、液槽、ガーデン用家具、公園のベンチ、ウッドデッキ

価格・・・☆☆

メーカー・・・

一般流通サイズ・・・

 

その他・・・

学名の「セコイア・センペルビレンズ」の方が有名。環境問題、蓄積量の確保などの為今後の利用は大変難しいと思われる。日本への輸入量は多くない。ヨーロッパから輸入されているレッドウッドとは全く別の木(*2)。

 

【その他色調等】:期間がたつとかなり黒っぽくなる。表面の仕上りは良い。斑の模様は不明瞭。

【その他性質等】:針葉樹の中で最も耐久性がある。寸法安定性が高い。しかし変色が激しくアルカリ反応が激しい為(セメント等に反応して黒変する)ウッドデッキ、遊具等には嫌われる。吸水性が強く水中に入れると急速に重くなる。辺材は狭い。

【立木での性質等】:樹高約100mにもなる世界最長の木(世界最高の木:ギネスブックに掲載されている)。樹径は時に4.5mにもなる。細目の木で株や根から容易に発芽するので植林され商業的に育成ができる。同種のジャイアント・セコイア(シェラネバダ地区に限定して生育)は種子からしか発芽しなく増殖は困難とされている。樹皮が赤っぽいのでレッドウッドといわれる。分布は塩分を嫌う為直接潮風が届かない山地の比較的低い斜面に広がる。

 

*1:科目をメタセコイア属としている資料もありましたが、調べた中ではそれ1つだけで他は全てセコイア属でした。セコイア属をイチイモドキ属ともいうようです。
*2:ヨーロッパから輸入されているレッドウッドとは、欧州赤松(オウシュウアカマツ)のことです。「レッドウッド」と呼ばれて日本で良く流通しているのはオウシュウアカマツの方だと思います。



2015.06.21
レッドオーク

Reddoooku2

 

名称・・・レッドオーク(Red oak)

その他呼び名・・・

ノーザンレッドオーク、サウザンレッドオーク、スパニッシュオーク、チェリーバークオーク、ブラックオーク、シュマードオーク、スカーレットオーク、ピンオーク、ウイローオーク、ヌタールオーク、ウォーターオーク、ローレルオーク、アメリカンオーク

科目・・・ブナ科コナラ(Quercus)属・落葉広葉樹・環孔材・離弁花類(被子植物)

学名・・・

Quercus spp.
Quercus rubra(ノーザンレッドオーク)、

Quercus borealis(ノーザンレッドオーク)、

Quercus falcata(サウザンレッドオーク)、

Quercus falcata var.pagodaefolia(チェリーバークオーク)、

Quercus velutina(ブラックオーク)、

Quercus schmardii(シュマードオーク)、

Quercus coccinea(スカーレットオーク)、

Quercus palustris(ピンオーク)、

Quercus phellos(ウイローオーク)、

Quercus nuttallii(ヌタールオーク)、

Quercus naigra(ウォーターオーク)、

Quercus laurifolia(ローレルオーク)などを含む

産地・・・全米一帯に分布するが、中東部のものが良く知られる。テネシー、アーカンソー、ケンタッキー、モンタナの各州に多く生育。ヨーロッパ、イラン。

性質・・・木理:通直、辺心材の境目:明瞭~(不明瞭)、肌目:粗、硬さ:硬、腐食耐久性(耐朽性):弱~中、磨耗耐久性:強

気乾比重:0.70

平均収縮率%(柾目方向):0.15

平均収縮率%(板目方向):0.32

曲げ強度MPa:98

圧縮強度MPa:46

せん断強度MPa:12.3

曲げヤング係数GPa:12.4

加工性・・・鋸挽:容易~やや困難、鉋掛:容易~やや困難、釘打保持力:強、糊付接着性:中~良好、乾燥:(容易)~困難、塗装性:中~高

用途・・・造作材、建具、家具

床材、内装材、化粧合板、枕木、抗木、牧場柵、棺桶、農機具、工具の柄、木工品、箱、ボート

価格・・・☆

メーカー・・・

一般流通サイズ・・・平割:150x38x4000(無節\300,000/㎥)

平割:30㎜、38㎜

 

その他・・・

レッドオークはNorthern red、Scarlet、Shumard、Pin、Nuttall、Black、Southern red、Water、Cherrybark、Laurel、Willowなどの名前を冠したオーク(コナラ属)の樹種の総括樹名。柾目面にシルバーグレイン(虎斑:とらふ)が現れる。スチーム曲げに適している。耐久性はホワイトオークより劣る。日本のナラ材がこれに類する。ホワイトオークと異なり導管が大きく通っていて液体を通しやすい(導管孔にチロースという細胞壁のようなものがつまってない)ため樽材には適さない。またそのために製材寸法はホワイトオークとは全く異なる。斑の模様鮮明(虎斑)。若木の方が木目が詰んでいて綺麗。乾燥の際、収縮が激しく割れや曲がりが多くでるため、乾燥管理が難しい。樹高35m、樹径1.5m。導管が列を成しているので板目は特に肌触りが粗い。柾目板の杢はホワイトオークに比べて劣る。ホワイトオークと良く似ているが、材の色に差があるとともに、導管にチロースがないことで区別できる。衝撃に強い。

 

備考・・・

学名Quercus rubra=Quercus borealisらしいです。同じものに2つ学名がある、という意味でしょうか。詳細は不明です。



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