レッドメランチ

Reddomeranti

 

名称・・・レッドメランチ(Red meranti)

その他呼び名・・・

ライトレッドメランチ(アルモン、メランチテンバガ、メランチマジャウ、メランチサマック、マヤピス)、フィリピンマホガニー(フィリピンでの呼び名)、レッドセラヤ(サバでの呼び名)、レッドラワン(レッドフィリピンマホガニー、アカラワン)、ラワン(他のフタバガキ科の広葉樹も含めた総称としての呼び名)(*1)

科目・・・フタバガキ科ショレア(Shorea)属Rubroshorea亜属・広葉樹・散孔材・被子植物

学名・・・

Shorea spp.
Shorea negrosensis(レッドラワン)、
Shorea almon(アルモン)、
Shorea leprosula(メランチテンバガ)、
Shorea leptoclados(メランチマジャウ)、
Shorea parvifolia(メランチサマック)、
Shorea squamata(マヤピス)などを含む。

産地・・・タイ、マレーシア、インドネシア、フィリピン等の東南アジア。

色調・・・心材は淡桃色から濃赤褐色。辺材は淡色、淡い黄色から黄白色。

性質・・・木理:交錯、辺心材の境目:明瞭~不明瞭、肌目:粗、硬さ:軟、腐食耐久性(耐朽性):弱~中、磨耗耐久性:{弱/中/強

気乾比重:0.48~0.74

平均収縮率%(柾目方向):0.12

平均収縮率%(板目方向):0.26

曲げ強度MPa:56

圧縮強度MPa:.32

せん断強度MPa:8.5

曲げヤング係数GPa:7.2

加工性・・・鋸挽(ノコビキ):容易~中、鉋掛(カンナガケ):容易~中、釘打保持力:{弱/強、糊付接着性:良好~中、乾燥:容易~中、塗装性:中

用途・・・造作材、建具、家具、合板

価格・・・☆

メーカー・・・

一般流通サイズ・・・

 

その他・・・

赤ラワン類(*1)の木で約70種が知られている。ダークレッドメランチを含めて扱うことがあるが、ダークレッドメランチとは材の色調や重厚さが大きく異なる。市場でライトレッドメランチと呼ぶのは、Shorea属のRubroshorea亜属の樹種のうち赤色系でしかも淡色の木材のグループであるため、植物の分類とは必ずしも一致していない。むしろ商取り引き上のグループといえる。本マホガニーの代替材としても用いられる。

 

【その他色調等】:柾目面にリボン杢が認められる。丸太の小口にブリットルハート(縦の繊維が無くなる状態)が認められる。同一樹種であっても、心材の色が生育環境によってずっと濃色になり、ダークレッドメランチといっても差支えないような赤褐色になる。また比重もそれに伴って高くなる。

【その他性質等】:メランチ類の特徴といえるのは軸方向細胞間道(樹脂道)が同心円状に長く連続していること。道管の直径が大きいため、肌目は粗い。辺材はヒラタキクイムシの害を受け易い。丸太の中心部から採取した木材は脆心材という脆い木材の部分を含むので注意。

【その他加工等】:防腐剤の注入は難しいとされている。

 

*1:ラワンは色合いで大きく分けられて、白ラワン類と赤ラワン類、そして黄ラワン類があるようです。レッドメランチはこの赤ラワン類に入るのでしょう。
その他の呼び名で書いた「アルモン」はホワイトラワンに分類されるという資料もありました。ライトレッドメランチ(アルモンなど)は本来レッドメランチと分けるのかも知れません。