名称・・・メルクシ松(Merkus pine)(*1)
その他呼び名・・・
メルクシパイン、マークスパイン(*2)、スマトラパイン、ラオスマツ、ベトナムパイン、カンボジアマツ、ミンドロパイン(フィリピンでの呼び名)
科目・・・マツ科マツ(Pinus)属・常緑針葉樹・裸子植物
学名・・・Pinus merkusii Jungh. et de Vriese.
産地・・・ミャンマーからインドシナ(ラオス、ベトナム、カンボジア)さらにフィリピン、インドネシア、マレーシアなど。
色調・・・心材は黄褐色~赤褐色。辺材は黄褐色~赤褐色、淡赤色。
性質・・・木理:通直、辺心材の境目:やや不明瞭~明瞭、肌目:粗、硬さ:やや軟、腐食耐久性(耐朽性):弱~中、磨耗耐久性:{弱/中/強
気乾比重:0.39~0.69
平均収縮率%(柾目方向):0.18
平均収縮率%(板目方向):0.30
曲げ強度MPa:114
圧縮強度MPa:48
せん断強度MPa:9.3
曲げヤング係数GPa:12.7
加工性・・・鋸挽(ノコビキ):容易~中、鉋掛(カンナガケ):容易~中、釘打保持力:{弱/強、糊付接着性:中、乾燥:中、塗装性:注意~中
用途・・・造作材
集成材、化粧ベニヤ、杭、パレット、箱、パルプ
価格・・・☆
メーカー・・・
一般流通サイズ・・・フリーバン:500x25x4200(集成材\250,000/㎥)
フリーバン:(600、500)x(36、30、25)x4200
その他・・・
二葉松の類。かつて天然のものがカンボジアからかなりの量が日本の市場に輸出され、その時カンボジアマツという名で呼ばれていた。カンボジアマツは日本のアカマツの代用として使われ、床柱にも適する。
【その他色調等】:独特の光沢を持つ。年輪はかなりはっきりとしているが、造林木の場合、特に幼齢の木材の年輪はそれほどでもない。このため、かつて天然木は高く評価され、造林木からの木材はあまり評価が高いとはいえない。年輪幅が一定であることが特徴。
【その他性質等】:日本産のアカマツ等に材質的に良く似ている。
【その他加工等】: 脂気が多いため塗装性が悪い。
【立木での性質等】:スマトラの山地にある造林地がよく知られていて、その造林地からの木材が日本に輸出されている。
*1:「メルクシ松」よりも「メルクシパイン」の呼び名の方が流通では良く使われている気がします。ただ調べた資料の中では「メルクシ松」と扱っているものが多かったのでトップ名称は「メルクシ松」にしました。
*2:マークスパインという呼び名は、メルクシパイン(Merkus pine)の英語読みなのでしょうか。自動車のマスタング(Mustang)をムスタングと呼んでいたようなものですかね?