名称・・・ホワイトメランチ(White meranti)
その他呼び名・・・
メラピ(メラピー)(マレーシアのサバ州での呼び名)、イエローラワン(カランチ、カルンチ)(フィリピンでの呼び名)、マンガシノロ、メランチパアン、コムニャン
科目・・・フタバガキ科ショレア(Shorea)属Anthoshorea亜属・広葉樹・散孔材・離弁花類(被子植物)
学名・・・
Shorea spp.
Shorea philippinensis (マンガシノロ)、
Shorea bracteolata (メランチパアン)、
Shorea hypochra (コムニャン)を含む。
産地・・・フィリピン、インドネシア(スマトラ)、タイ、ミャンマー、スリランカ、インド、マレーシア、ラオス、ベトナム、カンボジア、ブルネイ等の東南アジア。
色調・・・心材は帯黄白色、淡い黄白色、淡橙白色、淡黄褐色。辺材は白色、淡い黄白色、心材より淡色。金褐色の光沢をもつ。
性質・・・木理:交錯、辺心材の境目:不明瞭、肌目:やや粗(レッドメランチと比較するとやや精)、硬さ:中庸~やや硬(粘質)、腐食耐久性(耐朽性):弱~中、磨耗耐久性:強
気乾比重:0.39~0.87(樹種によってかなり差があり)
平均収縮率%(柾目方向):0.21
平均収縮率%(板目方向):0.34
曲げ強度MPa:118
圧縮強度MPa:64
せん断強度MPa:13.2
曲げヤング係数GPa:14.2
加工性・・・鋸挽(ノコビキ):困難、鉋掛(カンナガケ):容易~注意、釘打保持力:強、糊付接着性:良好~中、乾燥:容易~やや困難、塗装性:中
用途・・・造作材、建具、家具、合板
床板、内装材、化粧合板
価格・・・☆
無節材(2000x210x34㎜)40万/㎥
メーカー・・・
一般流通サイズ・・・平割:24㎜、34㎜、45㎜
その他・・・
黄色ラワン類(*1)の木で約30種ある。その他の名称の欄にあるように、この類の木材の地方名はかなり違っており、ホワイトメランチはマレーシア(特にサラワク州など)やインドネシア、ブルネイなどでの呼び名。現在(2007年)ではマレーシアのサバ州から輸入されることが多いため、メラピと呼ぶことが多いようである。南洋材の代表的な材。マンガシノロはフィリピンのミンダナオ島、メラピはボルネオ島(カリマンタン島)から多く産出。
【その他色調等】:シリカが光る為、光沢をもち全体に明るい感じの材面となる。斑の模様明瞭。淡色なため塗装の色合わせが容易。リボン杢が現れる。
【その他性質等】:釘打ちで割れやすい。メランチ類の特徴である同心円状に配列する軸方向細胞間道(樹脂道)があるが、他のメランチ類と比較して出現頻度は少ないようである。辺材は虫害にかかりやすい。
【その他加工等】:放射組織の細胞中にシリカ(硝酸結晶・ケイ酸塩)を含んでいるので加工をする際それがノコ等の金属を傷める。切削する際はステライトという硬い金属を刃につけることが望ましい。メラピはシリカの含有量が少ないので多少挽きやすい。横挽きや鉋(カンナ)掛けは普通にできる。
【立木での性質等】:通常樹高50~60m、樹径1.0~1.5m。
*1:ホワイトメランチは白ラワン類ぽい名前ですけど、フィリピンでイエローラワンとも呼ばれるようにどちらかというと黄ラワン類に入るようです。