ベイモミ

Beimomi

 

名称・・・米樅(Fir)

その他呼び名・・・

グランドファー(ローランドファー、ローランドシルバーファー、イエローファー(*1)、ウェスタンバルサムファー、アメリカオオモミ)、ホワイトファー(*2)(ホワイトモミ、コロラドホワイトファー、コロラドモミ、コンコロールモミ、シルバーファー(*3)、バスタードパイン、ホワイトバルサム、バルサムツリー)、ノーブルファー(レッドファー(*1)、ビッグトリー、フェザーコーンレッドファー)、パシフィックシルバーファー(ウツクシモミ、アメリカンホワイトウッド、カナダツガ、アマビリスファー)、バルサムファー、ウェスタンファー、イースタンファー、ファー、ヘム・ファー(ベイツガと一括して)

科目・・・マツ科モミ(Abies)属・針葉樹・裸子植物

学名・・・

Abies spp.

Abies grandis(グランドファー)、

Abies concolor(ホワイトファー)、

Abies procera(ノーブルファー)、

Abies amabilis(パシフィックシルバーファー)、

Abies balsamea(バルサムファー)などを含む

産地・・・北米大陸に自生。西部の山岳地帯に多い。

色調・・・心材、辺材共に白から淡い黄白色、ないし淡褐色。白クリーム色。

性質・・・木理:通直、辺心材の境目:不明瞭、肌目:粗、硬さ:軟~中庸、腐食耐久性(耐朽性):弱、磨耗耐久性:弱

気乾比重:0.37~0.53

平均収縮率%(柾目方向):0.13

平均収縮率%(板目方向):0.24

曲げ強度MPa:60

圧縮強度MPa:30

せん断強度MPa:7.4

曲げヤング係数GPa:9.3

加工性・・・鋸挽(ノコビキ):容易、鉋掛(カンナガケ):容易、釘打保持力:中、糊付接着性:良好、乾燥:容易、塗装性:中

用途・・・構造材、下地材、造作材、建具

木箱、木枠、器具材、パルプ用、土木用材、蒲鉾の板

価格・・・☆

無節材(2000x210x34㎜)40万/㎥

メーカー・・・

一般流通サイズ・・・平割:34㎜

 

その他・・・

ベイモミとは、グランドファー、ホワイトファー、ノーブルファー、パシフィックシルバーファー、バルサムファーなどの総称。カナダに4種、米国に7種が知られている。また、北米の西部で産出されたものをウェスタンファー、東部で産出されたものをイースタンファーと呼び分けることがある(*4)。日本のモミと良く似たFir属の木はワシントン州、オレゴン州、カリフォルニア州、西部モンタナ州、北部アイダホ州に生育し、これらFir属の樹木はWestern true firとも呼ばれる。ファー類モミ属は北半球の温帯地方に広く分布していて、涼しくて湿気の多いところによく生育するといわれている。ノーブルファーは樹高60~80m、樹径0.7~0.9m。大きいものは樹高100m、樹径1.3mに達する。材質的には日本のモミ類と同じと考えて良いが、ベイモミの方が長く大径の丸太が得られる為より良い品質の製品がとれる。年輪は鮮明で、年輪幅が均一。節が多い。斑の模様不鮮明。木材に臭いがない。耐朽性が低く、地面に接しての利用には適さない。日本にFirだけのロットで輸入されることは殆どなく、Hem-Fir(ヘム・ファー)といってベイツガと一括して取り扱われて輸入されることが多い。また日本に輸入されるのは主にウェスタンファーである。横断面を比較してみると、ベイモミはどちらかというと黄色を帯びている為、より褐色を帯びているベイツガと区別することができる。

 

備考・・・

ベイモミというと、狭義にはノーブルファーのみを指すこともあるようです。

 

*1:イエローファーやレッドファーというと、一般的にはベイマツのほうを指す事が多いと思います。
*2:ホワイトファーというと、Abies concolorの1種類を指す場合のほか、グランドファーやノーブルファー、バルサムファーを含めてそう呼ぶ場合もあるようです。
*3:シルバーファーというと、ヨーロッパ産のモミ属でオウシュウモミ(Abies alba)やミヤマモミ(Abies pectinata)などもそう呼ぶようです
*4:おもに西部はノーブルファー、パシフィックシルバーファー、ホワイトファー、グランドファーが多く、東部はバルサムファーが多いようです。