ニヤトー

Niyatou2

 

名称・・・ニヤトー(Nyatoh)

その他呼び名・・・

ニャトウ、ナトー(フィリピンでの呼び名)、パラキウム(パラキューム、パラクイム)、ペンシルシーダー(ペンシルシダー)(前2つはパプアニューギニアでの呼び名)、南洋桜(ナンヨウザクラ)、南方樺(ナンポウカバ)、スンタイ、チョルニ

科目・・・アカテツ科パラキウム(Palaquium)属・広葉樹・散孔材的な環孔材・合弁花類(被子植物)

学名・・・

Palaquium spp.
Palaquium erythrospermum、

Palaquium guttaなどを含む

産地・・・東南アジア、ニューギニア、ソロモン諸島、台湾、マレーシア、フィリピンからボルネオ島を経てフィジー方面まで、オーストラリア

性質・・・木理:通直~やや交錯、辺心材の境目:明瞭~(不明瞭)、肌目:粗~やや緻密~緻密、硬さ:やや軟~硬、腐食耐久性(耐朽性):弱~強、磨耗耐久性:強

気乾比重:0.47~0.89

平均収縮率%(柾目方向):0.21

平均収縮率%(板目方向):0.30

曲げ強度MPa:93

圧縮強度MPa:43

せん断強度MPa:10.8

曲げヤング係数GPa:12.7

加工性・・・鋸挽:容易~(困難)、鉋掛:容易~(困難)、釘打保持力:強、糊付接着性:良好、乾燥:中~やや困難、塗装性:中

用途・・・造作材、建具、家具

装飾用内装材、楽器材、敷居、額などの練物、キャビネット、仏壇

価格・・・☆☆

  • 無節材(2000x210x34㎜)50万/㎥

メーカー・・・

一般流通サイズ・・・平割:24㎜、34㎜

 

その他・・・

多数の樹種からのもので、木材の組織は似ているが材質的にはかなり幅の広いものを含む。材に色むらがある。表面の仕上りは良好。中には微小シリカの結晶を含むものもあり、切削などの加工が困難な場合もある。斑の模様不明瞭。場所によって材の比重にバラつきがあり、軽いものには艶がなく装飾価値はない。重たい木は日本の真樺(マカバ)や桜(サクラ)に似た材質をしており、その代用としての用途が多い。白蟻に弱い。樹径40cm。ときに縞模様があらわれる。強度や耐朽性も個体差がありバラつく。一般に粘りにかける。木理が両逆目のわりには加工しやすい。樹種によってはサポニンを多く含む。Palaquium guttaからはグッタペルカ(樹液をかためたゴム状の物質)が採取される。乾燥に際しては反りや表面割れが生じやすい。

 

備考・・・

学名でアカテツ科のMadhuca philippinensisというのもニヤトーというみたいです。その資料は1つだけしか確認できなかったので、詳しくは不明です。