名称・・・椴松(Todo fir、White fir)
その他呼び名・・・
赤椴松(アカトドマツ)、ネムロトドマツ
科目・・・マツ科モミ(Abies)属・常緑針葉樹・裸子植物
学名・・・Abies sachalinensis Mast.
産地・・・北海道、千島、サハリン(樺太)、シベリア。
色調・・・心材は黄白色、淡黄白色、白色。辺材は黄白色、白色。
性質・・・木理:通直、辺心材の境目:不明瞭、肌目:粗、硬さ:軟、腐食耐久性(耐朽性):弱、磨耗耐久性:弱
気乾比重:0.35~0.44(平均値)~0.52
平均収縮率%(柾目方向):0.14
平均収縮率%(板目方向):0.35
曲げ強度MPa:64
圧縮強度MPa:32
せん断強度MPa:6.4
曲げヤング係数GPa:7.8
加工性・・・鋸挽(ノコビキ):容易、鉋掛(カンナガケ):中~容易、釘打保持力:弱、糊付接着性:良好、乾燥:容易、塗装性:中
用途・・・構造材、下地材
土木、器具材、パルプ材、電柱、坑木
価格・・・☆
メーカー・・・
一般流通サイズ・・・サンギ:48x24x3650(一等\60,000/㎥)
その他・・・
エゾマツとともに北海道の主要な針葉樹。北海道ではエゾマツとともに「エゾ・トド」と一括して呼ばれ、本州でのスギのように住宅の柱や板に使われる。植物学上はアカトドマツとアオトドマツ(*1)に分けられているが、普通にはアカトドマツを指す。
【その他色調等】: 入皮、ヤニツボ、大きい生節、あてなどの傷があらわれやすい。斑の模様不明瞭。心材(赤味)は着色しないで成熟するので淡黄白色のパルプ色をしていて辺材(白太)との区別が困難。年輪は明瞭な為綺麗な板目材面をしている。
【その他性質等】: この木の枝は幹の樹皮との連結がなく、個別に樹皮を作る様に成長するので節は死節となる。板目では節部が欠落して穴になる欠点がある。トドマツ特有の「水喰(みなくい)」という異常に水分の多い部分が(心材の部分でも辺材の部分と同じように)随所に出来る欠点を持つ。木材、特に節に一種のくさい臭いがある。元来、軸方向細胞間道(樹脂道)はないが、なにかの障害を受けると外傷樹脂道が出来ることがある。保存性は低いが、土木用に用いた場合にはエゾマツよりも腐りにくいとされている。
【立木での性質等】:樹高約30m、樹径1.0m。
*1:アオトドマツはトドマツ(アカトドマツ)の変種とされ、学名はAbies sachalinensis var. mayriana Miyabe et Kudô です。