名称・・・ダークレッドメランチ(Dark red meranti)
その他呼び名・・・
セラヤ、レッドラワン(レッドフィリピンマホガニー、アカラワン)、ネメス、タンギール(フィリピンマホガニー)
科目・・・フタバガキ科Shorea属Rubroshorea亜属・広葉樹・散孔材・被子植物
学名・・・
Shorea spp.
Shorea pauciflora(ネメス)、
Shorea curtisii(セラヤ)、
Shorea negrosensis(レッドラワン)、
Shorea polysperma(タンギール)などを含む
産地・・・タイ、マレーシア、インドネシア、フィリピンなどの東南アジア
性質・・・木理:交錯、辺心材の境目:明瞭~(不明瞭)、肌目:粗、硬さ:やや硬、腐食耐久性(耐朽性):やや弱~中、磨耗耐久性:{弱/中/強
気乾比重:0.48~0.55~0.74
平均収縮率%(柾目方向):0.15
平均収縮率%(板目方向):0.28
曲げ強度MPa:100
圧縮強度MPa:49
せん断強度MPa:10.0
曲げヤング係数GPa:11.7
加工性・・・鋸挽:容易~中、鉋掛:容易、釘打保持力:{弱/強、糊付接着性:良好、乾燥:注意、塗装性:注意
用途・・・建具、家具、合板
価格・・・☆
メーカー・・・
一般流通サイズ・・・
その他・・・
柾目面にはリボン杢が認められる。丸太の小口のブリットルハート(縦の繊維がなくなる状態)が認められる。ライトレッドメランチを含めると約70種ある。この類の木材はShorea属のRubroshorea亜属の樹種からの木材のうち濃色のものをいう。この類の一種であるタンギールはフィリピンマホガニーと呼ばれ、米国市場へさかんに輸出されたことがある。本物のマホガニーとは全く違う木材だが、色が似ていることからこう名付けて売り込んだのだと思われる。メランチ類の特徴である同心円状に配列する軸方向細胞間道(樹脂道)が多数はっきりと見える。濃色の木材だが成長が良いとライトレッドメランチのように淡色になり比重が低くなるので見分けがつかなくなる。気乾比重がライトレッドメランチ類は0.64以下、ダークレッドメランチ類は0.64以上0.80以下というような区別の仕方がされている。元来この類がラワンやメランチ類の典型的なもの。南洋材のなかのいわばスタンダードといえる。辺材はキクイムシ類の害を受ける。防腐剤の注入はしがたい方である。乾燥時に狂いが出やすい。
備考・・・
その他の呼び名にある「レッドラワン」というと、レッドメランチもそう呼ぶことがあるようです。ただ本来はダークレッドメランチのほうが近い感じがします。