タブノキ

Tabunoki2

 

名称・・・椨の木(Red laurel)

その他呼び名・・・

犬楠(イヌグス)、タマグス、タブ、ダマ、ダモ、クスダモ、アカタブ、シロタブ、(*1)

科目・・・クスノキ科タブノキ(Machilus)属・常緑広葉樹・散孔材・離弁花類(被子植物)

学名・・・

Machilus thunbergii  Sieb. et Zucc.
シノニム:Persera thunbergii  Kosterm.

産地・・・本州南部から四国、九州、沖縄に自生、瀬戸内海地方には生育していない。朝鮮中南部や台湾、中国にも分布。

色調・・・心材は紅褐色、帯黄紅褐色。辺材は灰白色、淡褐灰白色、淡黄褐色。

性質・・・木理:やや交錯~交錯、辺心材の境目:明瞭(~不明瞭)、肌目:粗、硬さ:軟~硬、腐食耐久性(耐朽性):中~強、磨耗耐久性:強

気乾比重: 0.50~0.65(平均値)~0.77

平均収縮率%(柾目方向):0.17

平均収縮率%(板目方向):0.36

曲げ強度MPa:69

圧縮強度MPa:39

せん断強度MPa:11.8

曲げヤング係数GPa:8.8

加工性・・・鋸挽(ノコビキ):中~やや困難、鉋掛(カンナガケ):中~やや困難、釘打保持力:強、糊付接着性:不良、乾燥:中~困難、塗装性:中

用途・・・造作材、家具、合板

器具材、床板、枕木、木魚

価格・・・☆☆

メーカー・・・

一般流通サイズ・・・

 

その他・・・

用途はクスノキと同じ。樹皮はタンニンを含み黄褐色の染料にもする。線香材料の杉粉を固める粘質材として椨粉(タブノキの樹皮から採る)が使われる。

 

【その他色調等】: 斑の模様不鮮明。如鱗杢(じょりんもく)や玉杢の出やすい木で、瘤杢(こぶもく)は美欄(びらん)とか舞葡萄(まいぶどう)と賞されて、花台などの装飾品に使われ人気がある。小口面の年輪はおおむね明瞭だが、柾目・板目面ではやや不明瞭。材の赤みが強いものをアカタブ、赤みが少ないものをシロタブと呼ぶ。

【その他性質等】: アカタブの方がシロタブよりも良質材とされる。割裂性は小さい。

【その他加工等】:仕上がりは中程度。

【立木での性質等】:主に、暖地の海岸地方に生え、樹高15~20m、樹径1.0mに達する。

 

*1:中国名では「楠」みたいです。