サワラ

Sawara2

 

名称・・・椹(*1)(Sawara cypress、Sawara cedar)

その他呼び名・・・

科目・・・ヒノキ科ヒノキ(Chamaecyparis)属・常緑針葉樹・裸子植物

学名・・・Chamaecyparis pisifera Endl.

産地・・・本州北部から中部、中国地方を経て九州に至る。長野県木曾地方、岐阜県飛騨地方などの本州中部の山岳地帯に多い。

色調・・・心材はくすんだ黄褐色、帯黄淡褐色、紅色を帯びた黄褐色。辺材は白色、黄白色。

性質・・・木理:通直、辺心材の境目:明瞭、肌目:緻密(~ヒノキと比べるとやや粗)、硬さ:軟~中、腐食耐久性(耐朽性):中~強、磨耗耐久性:中

気乾比重: 0.28~0.34(平均値)~0.40

平均収縮率%(柾目方向): 0.09

平均収縮率%(板目方向): 0.22

曲げ強度MPa:54

圧縮強度MPa:32

せん断強度MPa:4.9

曲げヤング係数GPa:5.9

加工性・・・鋸挽(ノコビキ):容易、鉋掛(カンナガケ):容易、釘打保持力:弱、糊付接着性:良好、乾燥:容易、塗装性:中

用途・・・造作材、建具、家具

器具材、桶、障子・襖(ふすま)の組子の材、庭木、生垣、飯びつ

価格・・・☆☆☆☆

メーカー・・・

一般流通サイズ・・・

 

その他・・・

日本特産。江戸時代には木曽五木の一つに指定され保護されていた。サワラの樹名は「さわらか」(=サッパリとした)からきている。変種としてオウゴンシノブヒバ(別名、日光ヒバ)、ヒヨクヒバなど葉の美しい園芸品種がある。台湾のベニヒ(紅檜)も類似種である。

 

【その他色調等】: ヒノキに比べ光沢や香気がない。斑の模様不明瞭。年輪はややわかる程度。

【その他性質等】: 水湿によく耐える。ヒノキから香りと光沢を抜いた様な感じの材質をしていて、ヒノキよりかなり劣る。脂壷(やにつぼ)が見られる。

【その他加工等】: 割れやすい。

【立木での性質等】:樹高は30~35m、樹径1.0mに達する。葉は細く、裏面の白斑がX字(もしくはV字)形で、ヒノキのY字形と区別できる。木曾谷、伊那谷、赤石山系の千頭(長野県)、水窪(みさくぼ)(静岡県)、秩父(埼玉県)、塩原(栃木県)、飛騨(岐阜県)七宗(ひちそう)山の山岳周辺の渓流沿いに純林の形成が見られる。

 

*1:「花柏」とも書くようです。こう書いて「さわら」と読むのかどうかは不明です。