カヤ

Kaya2

 

名称・・・榧(Japanese nutmeg tree、Japanese torreya、Japanese plum yew)

その他呼び名・・・

榧の木(カヤノキ)、本榧(ホンガヤ、ホンカヤ)、シロガヤ、カエ

科目・・・イチイ科カヤ(Torreya)属・常緑針葉樹・裸子植物

学名・・・Torreya nucifera Sieb. et Zucc.

産地・・・本州中南部から四国、九州の主として暖帯に生育。朝鮮、済州島にも分布。

色調・・・心材は褐色を帯びた黄色、黄白色。辺材は黄白色、白色。

性質・・・木理:ほぼ通直、辺心材の境目:やや不明瞭、肌目:緻密、硬さ:やや硬~硬、腐食耐久性(耐朽性):中~強、磨耗耐久性:強

気乾比重:0.45~0.53(平均値)~0.63

平均収縮率%(柾目方向):0.14

平均収縮率%(板目方向):0.24

曲げ強度MPa:78

圧縮強度MPa:34

せん断強度MPa:12.3

曲げヤング係数GPa:7.4

加工性・・・鋸挽(ノコビキ):容易、鉋掛(カンナガケ):容易、釘打保持力:強、糊付接着性:良好~中、乾燥:容易~困難、塗装性:高

用途・・・建具、家具

風呂桶、水桶、船舶材(和船の船底材、船縁)、碁盤・将棋盤、彫刻材、車両材、漆器の生地、算盤玉、数珠、櫛、洋傘の柄、鍬の台、戸板

価格・・・☆☆☆☆

メーカー・・・

一般流通サイズ・・・

 

その他・・・

成長は極めて遅く、蓄積量は少ない。種子は食用や薬用とし、また油を搾る。カヤの名前の由来は、この木を燃やすと煙に薬用成分があり蚊を追いやる効果があることから蚊遣り木と言われ、これが詰まってカヤになった。カヤでつくった碁盤・将棋盤は最優秀とされ、特に宮崎県日向地方と奈良県春日山が産地として有名。イヌガヤはイヌガヤ科に属する全く別の樹木である。

 

【その他色調等】:表面の仕上りは良好で、光沢があり緻密で美しい。経年変化が美しく、独特なしぶい黄金色になる。早材から晩材への移行が非常に緩やかなため、年輪はあまりはっきりしない。年輪幅は狭く、波状を呈することがある。斑の模様不明瞭。

【その他性質等】:独特の匂いがある。樹脂分が多い。弾力に富む。白蟻に対しても大変耐久力が高いとされている。特に水湿に強い。

【立木での性質等】:樹高20~35m、樹径3.0mに達する。雌雄異株。葉は扁平線状、革質で厚く、先端は鋭い。

 

備考・・・

アフリカンマホガニーの事も「カヤ(Khaya)」と呼びます。カタカナで表記されたらどちらを指しているか区別つきにくいですね。