名称・・・桂(Japanese judas tree、Katsura tree)
その他呼び名・・・
香ノ木(コウノキ)、緋桂(ヒガツラ)、青桂(アオカツラ)、カモカツラ、オカツラ
科目・・・カツラ科カツラ(Cercidiphyllum)属・落葉広葉樹・散孔材・離弁花類(被子植物)
学名・・・Cercidiphyllum japonicum
産地・・・日本各地。多くは北海道。
性質・・・木理:通直、辺心材の境目:明瞭、肌目:緻密、硬さ:やや軟~中、腐食耐久性(耐朽性):弱~中、磨耗耐久性:中
気乾比重:0.40~0.50~0.66
平均収縮率%(柾目方向):0.17
平均収縮率%(板目方向):0.28
曲げ強度MPa:74
圧縮強度MPa:39
せん断強度MPa:8.3
曲げヤング係数GPa:8.3
加工性・・・鋸挽:容易、鉋掛:容易、釘打保持力:中、糊付接着性:良好~中、乾燥:容易~中、塗装性:高
用途・・・造作材、家具、合板
器具材、彫刻材、鉛筆材、碁・将棋盤、裁縫板、漆器木地、楽器、下駄、寄木、薪炭、木象嵌(もくぞうがん)、化粧用単板
価格・・・☆☆
無節材(2000x210x34㎜)60万/㎥
メーカー・・・
一般流通サイズ・・・平割:12㎜、60㎜
その他・・・
日本特産種。年輪はやや明瞭。朴(ホオ)と材質が良く似ている。靱性が高い為反りにくく、加工性も良い。やや狂いやすい(?)。樹高30m、樹径2mくらい。斑の模様不明瞭。雌雄異株で、雄株をヒガツラ、雌株をアオカツラと呼ぶことがある。また色の濃いものをヒガツラ、淡いものをアオカツラと呼んで区別することもある。彫刻されるカツラ材はヒガツラと呼ばれる材質の良い木でないと、狂って使い物にならない。カツラは山間の肥沃な谷筋の温暖な場所を選んで生息しているが、ヒガツラは特に平らな場所に生育している。有名な産地は北海道の日高支庁、東北の十和田湖周辺で、特に日高の沙流(さる)川、厚別川、新冠(にいかっぷ)川の上流地域が良質材の産地となる。最近では生産量は少なくなってきている。夏から秋に葉を採り、それを乾かして粉にしてお香を作るので、香ノ木とも言う。また京都の加茂神社の春の葵祭りで桂の枝葉が飾りに用いられることから、カモカツラとも呼ばれる。
備考・・・
狂いは少ないという資料もあります。ものによってバラツキがあるのでしょう。ちなみに中国でいう「桂」はこのカツラではなく木犀(モクセイ)のことを指すようです。