名称・・・柿の木(Persimmon)
その他呼び名・・・
柿(カキ)、ジャパニーズパーシモン、黒柿(クロガキ)(*1)
科目・・・カキノキ科カキノキ(Diospyros)属・落葉広葉樹・散孔材・合弁花類(被子植物)
学名・・・Diospyros kaki Thunb.
産地・・・日本や中国に分布。本州西部以南に野生のものがあるが、果樹として全国に広く植栽されている。
色調・・・心材は淡い橙褐色、暗褐色。辺材は淡い橙褐色、灰白色。
性質・・・木理:ほぼ通直、辺心材の境目:明瞭~やや不明瞭、肌目:緻密、硬さ:硬~超硬、腐食耐久性(耐朽性):弱~強、磨耗耐久性:強
気乾比重:0.60~0.85
平均収縮率%(柾目方向):0.10~0.13
平均収縮率%(板目方向):0.27~0.32
曲げ強度MPa:–
圧縮強度MPa:36~41
せん断強度MPa:–
曲げヤング係数GPa:5.6~9.6
加工性・・・鋸挽(ノコビキ):やや困難~困難、鉋掛(カンナガケ):やや困難~困難、釘打保持力:強、糊付接着性:良好~中、乾燥:非常に困難、塗装性:中
用途・・・造作材、家具
床柱、和家具、建築用装飾材、茶道具、ゴルフヘッド、紡績シャトル、寄木、象嵌、彫刻
価格・・・☆☆☆☆☆
メーカー・・・
一般流通サイズ・・・
その他・・・
常緑樹の常盤柿(トキワガキ)や、アメリカ産のパーシモンも同属である。また良く似ているものにヤマガキ(Diospyros kaki var.sylvestris )があり、マメガキやシナノガキなども同属である。 属名の「Diospyros(ディオスピロス)」は「神(dios)」+「穀物(pyros)」で「神の食べ物」を意味している。柿渋(青い未熟な柿の果実を潰し、圧搾して出来た果汁を発酵させた物)は漆器の下塗りや渋紙、塗料、防腐剤として用いられる。
【その他色調等】:心材のでき方は不規則で、黒色の縞模様や濃淡があることが稀にある。そうした木材をクロガキと言い、希少価値が高く古来から珍重されている。特に黒色のものはコクタンの代用とされる。また、孔雀の羽の模様に似た孔雀杢が現れることがある。斑の模様不明瞭。リップルマーク(縮杢)があり、それにより簡単に他から区別できる。
【その他性質等】:割れやすい。乾燥が困難だが、乾燥後は柿渋が固まり安定した硬質の材料になる。衝撃に対する反発力が強く、ゴルフヘッド、紡績シャトルにされる。
【立木での性質等】:樹高5~10m、樹径1.0mになる。
*1:クロガキと呼ばれるものの中でも、黒い縞に沿って緑色の縞が見えるものが最高とされていて、床柱としてクロガキの良い材は、コクタンやシタンより上位とされるようです。油脂分が多く、からぶきしているだけで美しく光ってきます。