名称・・・欧州赤松(Sosna)
その他呼び名・・・
レッドパイン、ヨーロピアンレッドウッド、ヨーロピアンレッドパイン、スコッチパイン、ノルウェーパイン、ソスナ(サスナ)、ロシア赤松、ソ連赤松、ヨーロッパ赤松、北洋赤松(ホクヨウアカマツ)、レッドウッド、赤松(アカマツ)(*1)
科目・・・マツ科マツ(Pinus)属・常緑針葉樹・裸子植物
学名・・・Pinus sylvestris
産地・・・ヨーロッパ全域、中央アジア、シベリア
色調・・・心材は淡赤褐色ないし赤褐色。辺材は黄白色ないし淡赤色、淡黄白色。
性質・・・木理:通直、辺心材の境目:やや不明瞭~明瞭、肌目:(密)~粗まで幅あり、硬さ:中庸、腐食耐久性(耐朽性):弱~中、磨耗耐久性:弱
気乾比重:0.47~0.55
平均収縮率%(柾目方向):0.14
平均収縮率%(板目方向):0.31
曲げ強度MPa:64
圧縮強度MPa:28
せん断強度MPa:8.3
曲げヤング係数GPa:8.3
加工性・・・鋸挽(ノコビキ):容易、鉋掛(カンナガケ):容易、釘打保持力:弱、糊付接着性:良好、乾燥:容易、塗装性:中
用途・・・構造材、下地材、造作材、建具、家具
土木用材、梱包用材、パルプ用、坑木、電柱
価格・・・☆☆
無節材(2000x210x34㎜)60万/㎥
メーカー・・・IGIRMA-TAIRIKU、ENISEY、TM BAIKAL
一般流通サイズ・・・タルキ:40x30x4000(KD一等B:\80,000/㎥)
タルキ:45x36x3000
タルキ:40x30x(3000、4000)
サンギ:48x24x4000
加工胴縁:40x20x(3000、4000)
その他・・・
日本へはスウェーデン、フィンランド、ポーランド、ロシアから大量に輸入されている。現地ではレッドウッドと呼ぶようだが、日本でいうレッドウッドは米国産の別種類(*2)。西アジア一帯では植林され広く栽培されている。
【その他色調等】: 年輪ははっきりしている。日本のアカマツ以上に木目がはっきりしない為、装飾性は低くペンキ下地などに使われる。斑の模様不明瞭。加工の仕上りは良いほうではない。
【その他性質等】: 腐蝕菌がつきやすい。防腐処理、早期乾燥必要。乾燥後の材の安定性は良い。脂条がかなり多い。軸方向細胞間道(樹脂道)あるため、ヤニがでてきやすい。材質は日本のアカマツに似ているが、少し柔らかい。
【立木での性質等】:大径木が得られやすい。葉は双葉。
備考・・・
カビが出やすい感じですね。グリーン材のタルキ等は現地で防カビ処理してるみたいですが、最近環境の問題からか薬剤を弱くしたようで、カビが出た話を良く聞きます。KD材でも雨に濡らしたままにしたら当然カビが出てきます。ま、それは赤松だからってことではないですけど。2009年1月からロシアから丸太の輸出の関税が80%に引き上げられることになっています。その為このオウシュウアカマツも価格が上昇しています。
*1:アカマツというと、日本産で同属の別種類を指す場合もあります。
*2:「レッドウッド」という呼び方について上では米国産の別種類と書きましたが、日本で良く流通しているレッドウッドと呼ばれているものは、このオウシュウアカマツだと思います。「レッドウッド集成材」とかです。ちなみに、欧州から輸入されるオウシュウアカマツを「レッドウッド」、ロシアからのものを「アカマツ」と呼んでいるようです。