イエローバーチ

Yellowbirch1

 

名称・・・イエローバーチ(Yellow birch)

その他呼び名・・・

キハダカンバ、アメリカミネバリ、バーチ(*1)、スイートバーチ(*2)、ペーパーバーチ(*3)、ホワイトバーチ、レッドバーチ(*4)、グレーバーチ、シルバーバーチ、スワンプバーチ、カナディアンシルキーバーチ、カーリーバーチ(*5)

科目・・・カバノキ科カバノキ(Betula)属・落葉広葉樹・散孔材・離弁花類(被子植物)

学名・・・

Betula alleghaniensis(イエローバーチ)
Betula lenta(スイートバーチ)、

Betula papyrifera(ペーパーバーチ)

産地・・・アメリカの東部。主に北部及び五大湖沿岸州。

色調・・・心材は淡い紅褐色からクリーム色、帯黄紅褐色、赤褐色。辺材は白色、帯黄白色、淡黄色。心材は樹によって色の違いがかなりある。

性質・・・木理:通直、辺心材の境目:明瞭、肌目:緻密、硬さ:硬、腐食耐久性(耐朽性):弱、磨耗耐久性:強

気乾比重:0.71

平均収縮率%(柾目方向):0.27

平均収縮率%(板目方向):0.35

曲げ強度MPa:114

圧縮強度MPa:56

せん断強度MPa:5.2

曲げヤング係数GPa:13.8

加工性・・・鋸挽(ノコビキ):容易、鉋掛(カンナガケ):容易、釘打保持力:強、糊付接着性:良好、乾燥:困難、塗装性:高

用途・・・造作材、建具、家具、合板

キャビネット、内装パネル材、フローリング、玩具、軽飛行機、アイスクリーム箆(へら)、楊枝、舌押さえ(医者が使う使い捨てのもの)、轆轤(ろくろ)加工された紡績糸巻き用具の柄、靴の木型

価格・・・☆☆

メーカー・・・

一般流通サイズ・・・平割:25㎜、30㎜

 

その他・・・

北米産のカンバ類の代表的な樹種。表面の仕上がりは美しい。艶出し加工に適する。粘りが有り、曲げ性能に優れる。収縮率がやや高く、乾燥が不十分であると狂いが出やすい。木目はやや不鮮明で特徴がないが、材面が均質で綺麗に仕上がる。年輪の境に色の濃い線があり、かなりはっきり見える。斑の模様不明瞭。衝撃に強い性質がある。虫害を受けやすい。樹高18~24m、樹径0.75m。バーチは代表的なイエローバーチ(Yellow birch)の他にスイートバーチ(Sweet birch)やペーパーバーチ(Paper birch)があり、分布は五大湖周辺である。また太平洋岸にWestern paper birchがある。材色が白いのでホワイトバーチ(White birch)とも呼ぶ。日本産のマカバ(マカンバ)やミズメがこれと同属で、性質はほとんど同じである。

 

*1:カバ類のことを総称して英語でバーチといいます。その為「バーチ」とだけいうと樺(カバ)=マカンバ(ウダイカンバ)を指すこともあります。
*2:スイートバーチは他にアメリカミズメ、アメリカンブラックバーチ、アメリカンバーチ、カタン、ケベックバーチ、ハードバーチなどの呼び名があるようです。
*3:ペーパーバーチは他にパピリフェラカンバ、アメリカシラカンバなどの呼び名があるようです。
*4:イエローバーチの辺材とペーパーバーチは材色が白い為、一括して「ホワイトバーチ」の名で扱われます。こちらは日本産のシラカンバに似ています。またイエローバーチの心材で赤味があるものは「レッドバーチ」と言われることもあるようです。
*5:カーリーバーチという呼び名は樹種ではなく、木目に美しい縮杢(ちぢみもく)(カーリー杢)の現れたシラカバを指すのかもしれませんが、詳細は不明です。