名称・・・欅(Zelkova)
その他呼び名・・・
本欅(ホンケヤキ)、槻(ツキ)、ツキケヤキ、ケヤ
科目・・・ニレ科ケヤキ(Zelkova)属・落葉広葉樹・環孔材・離弁花類(被子植物)
学名・・・Zelkova serrata
産地・・・本州、四国、九州に自生。朝鮮。
色調・・・心材は黄褐色、帯黄紅褐色、赤褐色。辺材は灰白色、淡黄褐色、帯黄白色。
性質・・・木理:通直、辺心材の境目:明瞭、肌目:粗、硬さ:やや硬~超硬、腐食耐久性(耐朽性):強、磨耗耐久性:強
気乾比重:0.47~0.69~0.84
平均収縮率%(柾目方向):0.16
平均収縮率%(板目方向):0.28
曲げ強度MPa:98
圧縮強度MPa:49
せん断強度MPa:12.7
曲げヤング係数GPa:11.8
加工性・・・鋸挽(ノコビキ):容易~中、鉋掛(カンナガケ):容易~中、釘打保持力:強、糊付接着性:良好~中、乾燥:困難~中、塗装性:高
用途・・・構造材、造作材、建具、家具
寺社建築、大黒柱、臼、杵(きね)、電柱腕木、太鼓の胴、器具、彫刻、突板加工されて床の間の床板・違い棚・地板など。
価格・・・☆☆☆☆☆~
メーカー・・・
一般流通サイズ・・・
その他・・・
日本を代表する樹木。年輪は明瞭で光沢がある。耐湿性に優れる。弾力に富み、曲木になる性質をもつ。斑の模様繊細。狂いやあばれが落ち着くまでに、かなりの乾燥時間を要する。古くはツキとも呼ばれ、また類似種と区別するためホンケヤキと呼ばれることもある。玉杢(たまもく)、牡丹杢(ぼたんもく)、泡杢(あわもく)、如鱗杢(如輪杢)(じょりんもく)、葡萄杢(ぶどうもく)、笹杢(ささもく)などの美しい木目模様が現れることがある。特にケヤキの如鱗杢はあらゆる杢の中で最高級とされる。杢の出る部分は樹皮上に親指で押したような丸い窪みがあって、樹皮を剥ぐとコブが見え、この下の材が玉杢の出る部分である。日本一のケヤキは、新潟県十日町市松之山町湯山の大ケヤキで、樹高35m、目通り(目の高さの幹の周囲長)13.3m、枝は東西に35m南北に18m張り出し、推定で1,000トンの巨木で、樹齢1,900年と言われている(*1)。また、東京都府中市馬場大門のケヤキ並木も有名で、樹齢は約300~800年と推定されている。
*1:1996年頃に枯死の為に伐採され、今は跡だけが残っているようです。