カラマツ

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名称・・・唐松(Larch、Japanese larch)

その他呼び名・・・

落葉松(カラマツ、ラクヨウショウ)、富士松(フジマツ)、日光松(ニッコウマツ)、天カラ、日本唐松(ニホンカラマツ)

科目・・・マツ科カラマツ(Larix)属・落葉針葉樹・裸子植物

学名・・・

Larix kaempferi (Lamb.) Carrière
シノニム(異名):

Larix leptolepis (Sieb. et Zucc.) Gordon

産地・・・天然分布は本州中部から北部。人工造林は北海道や、東北地方、本州中部の寒冷地帯でされている。

色調・・・心材は褐色、紅褐色。辺材は白色、帯褐色白色、黄白色。

性質・・・木理:通直~やや交錯、辺心材の境目:明瞭、肌目:粗、硬さ:硬、腐食耐久性(耐朽性):中~強、磨耗耐久性:強

気乾比重:0.40~0.50(平均値)~0.60

平均収縮率%(柾目方向):0.18

平均収縮率%(板目方向):0.28

曲げ強度MPa:78

圧縮強度MPa:44

せん断強度MPa:7.8

曲げヤング係数GPa:9.8

加工性・・・鋸挽(ノコビキ):容易~中、鉋掛(カンナガケ):中~やや困難、釘打保持力:強、糊付接着性:中~やや不良、乾燥:注意、塗装性:要注意

用途・・・構造材、下地材、家具

土台、梁、屋根板、仮設、土木、杭丸太、電柱、鉄道枕木、船舶、パレット、ダンネージ(荷敷き材)

価格・・・☆

メーカー・・・

一般流通サイズ・・・

 

その他・・・

日本特産(*1)。スギ、ヒノキ、マツに次いで多く植林されている。老齢によって成長が遅くなったようなカラマツは「天カラ」(天然カラマツ)と呼ばれ、銘木として高い値段で取引される。日本のマツ類の中で落葉するのはカラマツだけ。樹皮はタンニンを含み染料にする。

 

【その他色調等】:材に節が出ることが多く、脂壷(ヤニツボ)などのキズがあらわれることがある。仕上げ面は粗い。脂気が多く年数を経ると樹脂が染み出て木肌が赤味がかり、風格のある美しさをたたえるようになる。心材の色は若い間は比較的淡色で、大木になると濃色になる。春から夏にかけて形づくられる細胞の形の違いが大きい為年輪がはっきりとわかる。斑の模様不明瞭。木目は均質。

【その他性質等】:割れやすい。耐水性がある。ヤニっぽい臭いがある。軸方向細胞間道(樹脂道)をもちヤニが材面に滲み出てくる。縦断面に脂条(ヤニスジ)がある。材質は天然林と人工林とでかなり違いがある。

【その他加工等】:若い造林木からの木材は乾燥の際とくに割れや狂いが出易く、利用する上で問題になっている。 また乾燥が充分でないと加工した後にヤニが出てきて塗装むらのように垂れてくることがある。

【立木での性質等】:樹高20~30m、高いもので50mほどになる。樹径は1.0mくらい。幹はまっすぐだが、ねじれのあるものが多い。雌雄同株。富士山や日光、浅間山、軽井沢、八ヶ岳など火山地帯の天然林がよく知られている。天然のカラマツは信州唐松が有名。天然木は標高1,000~2,500m位に生育する。明治の中頃から北海道に移入され、最も主要な人工植栽樹になっている。最近では東北地方、本州中部の寒冷地帯の造林樹種として注目され、造林面積が増加してきたが、どちらかといえば全国というより産地周辺の地域で利用される量が多いようである。

 

*1:北欧産のカラマツもあります。北洋唐松とかシベリア唐松と呼んでいます。