トチノキ

Totinoki2

 

名称・・・栃の木(橡)(Japanese horse chestnut)

その他呼び名・・・

栃(トチ)、七葉樹(シチヨウジュ)、オオトチ、クリトチ

科目・・・トチノキ科トチノキ(Aesculus)属・落葉広葉樹・散孔材・離弁花類(被子植物)

学名・・・Aesculus turbinata

産地・・・北海道、本州、四国、九州。特に東北地方、北海道南部に多い。中国

性質・・・木理:やや交錯、辺心材の境目:不明瞭、肌目:緻密、硬さ:やや軟、腐食耐久性(耐朽性):弱、磨耗耐久性:弱

気乾比重:0.53

平均収縮率%(柾目方向):0.15

平均収縮率%(板目方向):0.28

曲げ強度MPa:74

圧縮強度MPa:39

せん断強度MPa:9.3

曲げヤング係数GPa:7.8

加工性・・・鋸挽:容易~やや困難、鉋掛:容易~やや困難、釘打保持力:強、糊付接着性:良好~中、乾燥:やや困難、塗装性:中

用途・・・造作材、家具

器具材、楽器材、彫刻材、椀や盆などの刳物(くりもの)、床の間の地板、玩具、化粧用単板

価格・・・☆☆☆☆

  • 無節材(2000x210x34㎜)100万/㎥

メーカー・・・

一般流通サイズ・・・割板:60㎜

 

その他・・・

材面には絹のような光沢がある。年輪の境はあまりはっきりしない。細胞の並び方が特殊な為、板目面に著しいリップルマーク(さざ波模様)が現れることがある。表面の仕上りは良好。乾燥が不十分だと狂いやすい。偽心あり。斑の模様不鮮明。粘りがあるので曲木に適する。樹高25~30m、樹径2mに達する大木もある。低山地帯の谷筋や山腹の水分の多い肥沃な土地に群生する。一般的に利用価値の少ない木で、白太だけが利用される。類似種のマロニエ(セイヨウトチノキ)はパリの街路樹として有名。栃の実には苦味があるので色々な工夫をしてから、すりつぶして栃餅を作る。

 

備考・・・

学名をAesculus carneaとする資料もありましたが、これはマロニエ(セイヨウトチノキ)と米国産のアカバナトチノキを交配したベニバナトチノキのことを指すようです。