イエローメランチ

Ieromeranti2

 

名称・・・イエローメランチ(Yellow meranti)

その他呼び名・・・

セランガンカチャ(セランガンカヤ)、セランガンクニン、イエローセラヤ(以上3つはマレーシアのサバ州での呼び名)、イエローラワン(カランチ)(フィリピンでの呼び名)、メランチクニン

科目・・・フタバガキ科Shorea属Rechetia亜属・広葉樹・散孔材・被子植物

学名・・・

Shorea spp.
Shorea faguetiana(イエローセラヤ)、

Shorea resina-nigra(イエローメランチ)、

Shorea kalunti(カランチ)などを含む

産地・・・東南アジア全域、マラヤ、スマトラ、ボルネオ、フィリピンなど

性質・・・木理:交錯、辺心材の境目:不明瞭、肌目:やや粗、硬さ:{軟/中庸/硬、腐食耐久性(耐朽性):弱~中、磨耗耐久性:{弱/中/強

気乾比重:0.45~0.86

平均収縮率%(柾目方向):0.1

平均収縮率%(板目方向):0.27

曲げ強度MPa:77

圧縮強度MPa:41

せん断強度MPa:7.8

曲げヤング係数GPa:10.3

加工性・・・鋸挽:容易~中、鉋掛:容易~中、釘打保持力:{弱/強、糊付接着性:良好~中、乾燥:中(遅い)、塗装性:中

用途・・・建具、家具、合板

価格・・・☆

メーカー・・・

一般流通サイズ・・・

 

その他・・・

材の色調は固体によって濃淡の差がかなりある。狂いが少なく、表面の仕上りも良好。辺材部は虫の害を受けやすい。装飾的な価値が低いので、表面材として使用されることは少ない。約30種類あるとされ、地方名はかなり違っている。イエローメランチの類の丸太にはその中心部にしばしばアンブロシア類の虫害がみられるが、それが外側から見えないため丸太の評価を混乱させる。このような虫の跡を中ピン(中にあるピンホールという意味)と呼ぶ。丸太の時は心辺材の区別ははっきりしているが乾燥するとそれ程ではない。同心円状に配列する軸方向細胞間道(樹脂道)をもつ。他のメランチ類と異なっているのは、水平細胞間道をもっていることである。他のメランチのうち淡色のものと比較すると表面の仕上りはよくない。また他のメランチ類と比較して劣るのは、セメントの硬化障害をおこすのでコンクリートパネルとして利用するには表面処理が必要。このこともあり、他のメランチ類よりも低く評価される。釘打で割れ易い。

 

備考・・・

フィリピンではホワイトメランチもイエローラワン(カランチ)と呼んでいるようです。ホワイトメランチも黄ラワン類のグループのようですから、似ているのでしょうね。